コ・デザイン デザイン参加の手法4

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2、ボランティアと支持者を惹き付ける

コ・デザインのワークショップには大きなボランティア・プログラムがあり、それぞれのボランティアに何らかの小さな仕事が割り当てられます。これは積極的な支持者の大きな集まりを意味しており、プロジェクトの最初の段階と融資の成功のための大きな要因です。

3、都市計画者の能力の向上に貢献する

プログラムは通常、部分的に地域団体と市によって財政的に支援されているので、都市計画者のプロとしての能力を高め、彼らの仕事を参加プログラムに集中させます。

4、たくさんのアイディアを生む


大人も若者も、ワークショップに参加する人は皆、能動的な参加をすることができます。アイディアは相反するものであってもすべて受け入れられてイメージ化され、地域に提示されます。

5、議論を集中させる

議論は、新しい場所、あるいは新しくされる場所で経験される生活に関する一連の質問に焦点を当てます。どんな活動がなされるか、いつ何人が参加するか、どんな場所であるべきか、などです。これらの問いに集中することで、参加者は自分の経験から、その地域に関する自分の知識、そしてそこにある暮らしと仕事の知識から、議論に貢献することができるようになります。

6、参加への障害を取り除く

マネージメント方針を知らないこと、都市計画や建築に関する専門知識がないこと、年齢なども、参加への障害にはなりません。主に視覚的な手法なので、言葉の壁を越えることができます。政治的な事柄に関して述べられた意見は、「もしもあなたの他の目標がすべて達成されたなら、この場所で何をしていますか?」と尋ねることで焦点を戻すことができます。

7、地域の人々がアイディアの意味合いを理解するのを助ける


それぞれのアイディアに添えられた絵と言葉によって、理解しやすくなります。そして、それぞれの住人の暮らしの中での実際の経験として想像しやすくなります。

8、重要な事柄を浮き彫りにする

参加者は、どのアイディアを優先するかということを決めるために、すべてのアイディアに投票します。多数のアイディアと、それらを描写する絵と言葉によって、地域の優先事項の定義を緩和します。(?)

9、人々が建築計画を理解する助けになる


計画の詳細部分のそれぞれがイメージと関連しています。細部は計画の現実を説明し、個人の経験の中ではそれが何を意味するのかということを説明します。

10、アイディアに再考の機会を与える

ワークショップの2、3日後にコンセプト・プランを展示すること、そして最終的な展示の前に地域を巡回する展示によって、誰もがもう一度見直し、膨らみすぎたアイディアを静めさせ、もっと現実的に実店する方法を探ることができます。

11、強く一体化した提案を可能にする


ワークショップに多くの人が参加すること、多くのアイディアが出されること、優先投票、作品を地域で巡回することによって、市の担当者や融資機関に説得力のある提案ができます。

12、住民の希望をプロの手で目に見える形にする


コ・デザイン・チームのプロとしての専門知識や経験によって、地域と都市計画者との間の橋渡しをすることができます。また、住民の希望を現実的に形にしたものとして、担当者に深い印象を与えることができます。

13、意思決定を導き、将来的な開発を促進するためのイメージを作る


イメージは、ライフスタイルに加えて新しい場所の雰囲気や特性も示します。計画に添えられたイメージを見た融資担当者、開発者、企業らは、これらのイメージが地域住民によって作られたことを知り、将来的な開発案を提出する際にガイドラインとして用い、安心して仕事を進めることができます。

14、地域の活力を増す

大勢の人が集まって自分のたちのアイディアを表明し、共有し、そして優先すべき事柄は何かと探ります。ワークショップはそれぞれの人々が得意とする分野に議論の焦点を当て、可能性を可視化させ、アイディアをまとめてコンセプトにする手助けをします。

15、地域の価値観を尊重する

地域の価値観とは、共有される理解と希望を指します。人々は、地域に受け入れられるだろうと感じるアイディアを出します。多くのこのような個々のアイディアをまとめてみると、それが地域の理想の表明となります。それは地域の価値観の認識を目覚めさせ、人々がその真価を再評価するきっかけとなります。そしてそれは生き生きとした力強い地域の姿を浮き上がらせます。

16、それに続くデザインにおける創造性の広がりを強める


デザイナーたちは、コ・デザインのワークショップで地域の人々が予想以上に多くのアイディアを出すことに驚くものです。また、ワークショップによって利用者のニーズをよりよく知ることができるため、時間の節約にもなることに気がつきます。ある造園建築家は、子供向けのコ・デザイン・ワークショップのあとで、「すばらしい、ほんとうに楽しめた。子供を含むのはほんとうにいいことだ」と言いました。子供を除外すると、デザインは「子供の刺激を欠くことになる。私は疎外されたように感じる。」しかし子供が入ることで「デザインをもっとずっと簡単に思いつく。」(注10)


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参加者:人々を集める

計画会議に人を集めるのは、共同体の大小に関わらず、繰り返し起こる問題です。地域の計画会議は、計画者があらかじめ人々に知ってもらおうと大変な努力をしたにも関わらず出席者が少ないというのが普通です。コ・デザインの手法には、人集めに役立つ2つの特徴があります。

1、ボランティアとその家族や友人
2、現場で絵を描くこと

まず、40人以上の大きなボランティアグループを作り、それぞれに小さな仕事を与えてワークショップを組織します。彼らがポスターを作って配り、会場を整え、軽食と音楽を用意し、書記や現地視察のガイドとして働き、または仕事の一部としてワークショップに参加します。ボランティアはワークショップイベントの当日に家族や友人を連れてきます。

第2の特徴は、アーティストがその場で絵を描くという点です。これらの特徴によって、ワークショップがイベントの様相を呈するようになります。準司法的に行われる正式な計画会議と比べ、参加者のアイディアを尊重する祝いの場になるのです。

氷点下40度の真冬の吹雪の中で行われた100人以上が参加したワークショップについて、カルガリー・ヘラルド新聞のボブ・シールズ記者がこう書いています。「冷やかしにきた多くの人々が信奉者になった。たしかに、妙なアイディアに思えた。市の中心地にあるハイ・リバー地区のイメージを改善するにはどうしたらいいかということについて、アイディアを持っている人たちが招かれ、アーティストたちと一緒に提案を絵にしていく---最も人気を集めたのは、その場で絵ができるということだ。人々は町を改善するためのアイディアを出し、アーティストたちがそれを絵にしていった。」(注11)


利用者の貢献

1、その場所を利用する人々はとても豊かな情報源となり得ますが、大概はデザイナーはそれにアクセスすることができません。コ・デザインは利用者の参加を3つの段階に分類します。

(1)現在の環境を固定したプロジェクトではなくプロセスと捉えること
(2)環境の「現実」を経験すること
(3)「理想的な」目標へ向けて環境の開発への次のステップを踏むこと

2、利用者たちは次のような分野においてデザイン作成の過程に貢献します。

(1)暮らしのあり方

利用者たちはそれを詳しく、細かく知っています。そして彼らは、建築物が持たねばならない詳細な機能について最良のアドバイスをしてくれます。

(2)現場の価値

その場所に住む者、あるいはそこで働く者として、彼らはその場所とその価値を熟知しており、現地データの書類よりよほど効率的に、早く、そして詳しくこの知識を伝えてくれます。彼らの知識は、建物において行われる活動に焦点が当てられています。

(3)時間

利用者は、その場所の暮らしについて、朝、夜、そして一年中の様子を知っています。何事もないときの様子、華やいだときの様子など、すべてを知っています。

(4)歴史

彼らは、その場所の過去、懐かしい思い出、愛してやまないものを知っています。

(5)動き方

彼らは、歩道や近道について、歩いたり自転車に乗ったりするときの流れについて、自転車でいくときの一番便利な道順などについて知っています。

(6)費用

経験から、大金のかかることを要求するかもしれないという恐れにも関わらず、利用者は費用を抑えることに協力的です。彼らは、何が必要かを知っています。普通車で十分なときに高級車は要りません。彼らはどこを節約したらいいかを知っています。彼らはまた、費用は税金となって跳ね返り、自分たちの懐から出て行くことを知っているため、担当者が過度な出費をするのを止めようとします。

行政の担当者は、往々にして私たちが「ナポレオン風」と呼ぶ壮麗な建物を建てたがります。自分の業績の集大成として、偉大な記念碑を残したいという心理によるのです。

(7)現実的な配慮

利用者たちは、何が実現可能か、そして未来に持ち越すべきは何かについて、経験に基づく適切な判断を下します。彼らの考えは現実的です。


若者たち

「都市計画の理想は、子供たちが町を利用できるようにすることだ。なぜなら、これは自分たちの町だという感覚を持った市民を育てられない都市は統治可能ではないからだ。」ポール・グッドマン(注12)

変化する環境に対する不安と抗議の声を上げた子供たちとのやり取りがコ・デザインの手法のきっかけとなりました。それは手法の特徴を形作ることにもなりました。難解な専門用語を避けること、議論のベースとしてその環境の個人の経験に焦点を当てること、そしてイメージを使うことによって、子供たちも大人と一緒に参加することができます。

(写真)ワークショップに託児サービスを設けるのは良いアイディアですが、子供たちが大人と一緒に参加したがる場合も少なくありません。ここでは、アーティストが幼児とその母親のために描画をしています。(撮影:スティーブン・ヘイワード)

(写真)ぬいぐるみを持って参加している子供(撮影:ドン・ワイズ)

1、子供が参加した最初の2回のワークショップは1972年にカナダのノヴァ・スコシア州で開かれました。最初のワークショップがポート・ホークスベリーで行われたあと、中学生の少年3人がヒッチハイクして200マイル(およそ320km)離れたハリファックスでの2回目のワークショップを手伝いにやってきました。

2、次の二つのワークショップはバンクーバーで開かれました。2回目のでは、1回目のに参加した5年生の少年7人に見覚えがありました。市街地を25区画歩いて助けにきてくれたのです。このような反応がその後も繰り返されました。

3、子供たちには二つの傾向が見られたため、彼らがデザイン・ワークショップに参加する前に行う特別イベントを開発しました。最初の傾向は、建築された環境が変化するのを受け入れることができない、というものです。彼らは人生の早い段階で安心と安全と必要としています。

彼らは、両親は部屋を出て行っても戻ってくる、そして後には、近所に出かけて戻ってきたら家がそこにある、ということを知る必要があります。子供の中のこの傾向が、彼らの中に環境が変化するプロセスを認識できないようにし、変化を見るとそれを恐れと嫌悪を持ってみるというようにするのかもしれません。

4、第2は、子供に限ったことではありませんが、変化に対して「彼ら」という存在に責任を転嫁する傾向です。遠く離れた「彼ら」とは、政府、開発業者、エンジニア、建築家、そしてブルドーザーさえも意味します。この見方を取り除くために、コ・デザインでは「壁の町」と呼ぶ特別なイベントを行います。そこでは、子供たちが小さな村が大都会へと発展していく様子を大きな紙の上に描きます。

5、子供たちは都市化のプロセスと結果を自分たち自身に、そして見る人々に示します。彼らは、開発とは異質な力がやってきて環境を駄目にしてしまうというものではなく、私たち自身の行いだということを示します。最初はのどかな村でしたが、賑やかな町になり、やがて高層ビルが立ち並び、高速道路といろいろな産業と人口過多でごみごみした巨大な都市になります。子供たちは自分たちが描いた都市をみて、それを嫌います。彼らは自問します。「どうしたらもっと良い町が描けるだろう?」

6、プロセスの次のステップは、現地を実際に歩いて視察することです。これによって子供たちは開発に参加しているという実感を得ます。彼らは自分たちの住む地域をとてもよく知っています。そこは彼らの遊び場であり、彼らは大人たちを自分たちにとって時間を忘れて楽しめるような特別な場所に案内してくれます。子供にとって安全な場所は、すべての人にとって安全なのです。

7、身体的な感覚をデザインの基盤とすることを通した議論のあり方によって、子供も参加することができます。動きと地面の様子には足、トイレと食事の時間と間隔にはお腹、友人や身近な人のためには心臓、雰囲気には頭、風景には目、音には耳、空気の動きと物の表面の感じには顔と手、そして匂いには鼻。

子供たちは大人よりずっと感覚的です。コミュニケーションにイメージを使うことによって、子供たちは自分の意見を言うときの気後れを乗り越えることができ、安心して絵を描くことができます。

8、1974年にバンクーバー市内の住宅地マウント・プレザントの開発のために行われたワークショップでは、私たちは若者たちの興味を計る機会を得ました。この地域の人口構成は、子供から老人まで均等に配分されていました。調査の最初の頃には、25歳から34歳までの人々が私たちと一緒に地域の未来について議論するのに最も積極的でした。その次は15歳未満のグループでした。

第3は15歳から24歳でした。老人グループを訪問したりビジネスマンたちとの会合を持ったりもしましたが、調査の間中、この割合は変わりませんでした。年長の人々を惹き付けようと努力すればするほど若者たちが集まる結果となったのでした。興味を示した参加者たちの80%以上は34歳以下の人々でした。


老人

1、老人たちの中には、「若者たちのいいようにさせたらいい。私たちの時代は終わった」と言って参加を渋る人たちがいます。彼らはしばしば、その場所の歴史や過去の様子や問題について語ることのほうを好みます。彼らはそうすることで大きな役割を果たすことができます。

これから起こる変化を歴史的な継続性に基づいたものにする助けとなるほか、過去にこの場所で改善に向けて働いた多くの住人たちへの地域としての尊敬の念を強めることができます。

2、グループでの話し合いの中で、老人たちはしばしば若者たちへの親近感を見せ、彼らのアイディアを喜びます。そして若者たちもまた、老人たちの経験に喜びと驚きをもって耳を傾けます。普通は若者と老人は互いに大いに楽しみながら参加します。

しかし、一部の老人たちは、若者たちのエネルギーに当惑し、彼らがいることに怒りのこもった抵抗感さえ示します。若者たちがいることで、彼らは会合が正式なものではなく、議論も取るに足らないと感じます。イベントを組織する段階で、老人たちにこの会合には若者たちも参加するということを知らせておく必要があります。

3、社交的なイベントとして計画されているこのワークショップでは、老人たちのために特別な手配がされています。無料の軽食が用意されており、これは往々にして老人たちを惹き付けるための重要な要素になります。さらに、その場所の歴史について語ることを希望する老人のためには、ボランティアの書記を用意します。

明確な発言のできる老人が望む環境について語るときは、特に注意深く記録されます。それは普通、黄金とも言うべき知恵の言葉です。長い経験と人生に対する深い理解に基づき、誰に対して偉ぶるでもなく語られるからです。それは特に強調するでもなく小さな声で語られることが多く、繰り返して語ってもらえない場合もあります。したがって、書記係は注意して聞き、よく聞き取れるように他の人たちの議論を静める必要もあります。


政治家と都市計画者

コ・デザインのワークショップでは、政治家はその場をともに楽しんで利用する地域の一員として受け入れられます。彼らは明確な発言ができ、各地に旅行した経験も豊富である場合が多いので、すばらしい参加者になります。彼らは個人的に好むことを言う機会を得て喜びます。彼らの存在は地域と政府の間の結びつきを強め、政府の行為が地域のアイディアを認識するような雰囲気を作ります。

同様に、都市計画者の存在は、ワークショップに続く実践計画に関する議論との継続性を作ります。都市計画者は、地域が目的を達成するのに必要な事実(データ?)を提供します。そして、コ・デザイナー(特別に訓練を受けたアーティストたち)は、地域のために自分たちの才能を共有し、自らの表現能力を高めます。
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:06 | 「コ・デザインの手法」


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