2010年6月C.K.Choiビル

これはスタンレーさんやスーザンさんの設計によるものではありませんが、ユースマニュアルの中で生徒たちが訪問している建物です。バンクーバーのUBCという大学の中にあって、カナダで一番エコロジカルな建物と言われるC.K.Choiビルです。様々な工夫をご覧ください。
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バスの中の広告。半分隠れてますが、「若者よ、行き詰っていませんか?暗闇から出てきなさい」というメッセージです。命の電話のようなものですね。ロゴのイメージが強烈だったので、思わず写真を撮ってしまいました。
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バスに乗って出かけた先は、ついこの前も行った大学です。構内には環境に配慮したデザインで知られる有名な建物があるので、それをのこのこと見に行ったわけです。私は全くの部外者なのですが、うろうろと見て回りました。ここは見学者の多いビルなので、それほど変でもなかったようです。

これは途中にあった建物。穴を掘って住むのは昔のネイティブインディアンの建築スタイルだったのだそうです。つい思い出すのは吉野ヶ里遺跡。高床式倉庫の反対で、50センチくらい掘り下げた円錐状の家がたくさんありました。やっぱり文化が繋がってたのかな、と思います。なお、これはスタイルはネイティブ風ですが、用途はオフィスです。地下にあります。
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これはすぐ横にあった別の建物。屋根が妙な具合にねじれています。一緒に行った友人と「面白いね」と言ってみていたのですが、彼女はなぜか「このねじれ具合は数学を思わせる」と発言しました。「どうやって計算するのかな。なんか、とたんに面白くなくなった」と述べていた彼女は、かつてこの大学で工学を学んでいて挫折したのでした。
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これも何やらネイティブ風の建物。真ん中の地面には火を焚いた跡がありました。
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中に入って上を見るとこんな感じ。一体何に使う建造物なのでしょう。
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これはスウェットロッジ(汗をかく小屋)と呼ばれるものの骨組み。ネイティブインディアンの伝統的な祈祷の儀式に使われるものです。ずーっと前に一度参加したことがありますが、そのときはこんなに狭い本物ではなく、どこかの公民館みたいなところで行われました。石を熱して、それに水をかけるのだったか、それとも乾燥したままハーブや煙草を燃やすのだったか、よく覚えていないのですが、とにかく煙が多くて暑苦しい儀式でした。
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さて、やっと着きました。すごく広い大学なのです。目的の建物は中国系カナダ人のチョイさんという方が建てたものです。(この方の設計によるのではありません。)そのため、あちこちに東欧風のものがあるのです。この建物のある一帯はアジア系の研究施設などが集まっているところです。
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鐘の前には「仁」「義」「礼」「信」などと彫った大きな石が並んでいます。チョイさんの好きな漢字なのでしょうか。私だったら何を選ぶかな。「実」(ベリー類)、「硝」(ガラス)、「露」(ロシア)、えーとそれから、、、と、しょうもないことを考えてしまいました。
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入り口のところでは狛犬様がお出迎え。入れるものなら入ってみろ、というお顔をなさってるような気がするのですが。。。
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この建物の正式な名前はこちら。
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前から見たら別に何てことない建物ですね。屋根の勾配だけは取ってつけたような東洋風ですけど。
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中に入ったらこんな感じ。吹き抜けのロビーは風通しの良さを確保するためのものです。この建物には、パッシブ・ヒーティング、およびパッシブ・クーリングという手法が採用されています。これは電力や機械を使わないで冷暖房をするというものです。換気をよくするための工夫もあちこちにされている、、、のですが、実際入ってみたら結構空気が淀んでいました。寒くも暑くもなくて、室温は別に問題なかったのですけれど。
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このビルの大きな特徴の一つはトイレ。水を使わず、排泄物が堆肥になる仕組みです。いろいろ説明してありますが、、、
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とにかく全く匂いがしないのです。清潔そのもの、びっくりしました。
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中には小さなオフィスがたくさんありますが、窓からの眺めは自然林なのです。こんな素敵な環境だったら仕事もはかどるでしょうか。
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これは換気のための工夫です。建物全体にありますが、窓枠のところに小さな穴がたくさん空いていて、、、
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、、、こんなふうに開けたり閉じたりできるようになっています。
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ロビーを二階から見たところ。
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建材の多くはリサイクルされたものだそうですが、それってちょっと不安だったりします。変な虫とか付いてたりしないのでしょうか。
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天窓があるので明るいのですが、修理中らしくて布で覆われていました。
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こちらは別に何てこともない庭に見えますが、実はこれが曲者、いや、すごいのです。ショウブみたいな草がぎっしり植えられていますが、これは深さ1メートル弱くらいの溝に植えられています。その溝に特別な工夫がしてあって、この植物もその工夫の一環なのです。これは浄水システムになっていて、建物から出る全ての廃水がここで処理されます。処理された水は飲用にもなるというからびっくりします。どんな味の水なのかな。
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建物の外で見つけた草の花。面白い形をしています。
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建物の裏手は自然林風の庭園。空気が綺麗です。
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背の高い木がたくさん生えていますが、そこにこんなポスターがありました。「この木の上にアオサギが巣を作っています」と書かれています。アオサギって、何となく水辺でぼーっと憂鬱そうに立ってるイメージがあるので、巣も水辺にあるのかなと思っていたら、全然違うのですね。
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中央の丸いのが巣です。そのお隣の木の上のほうにも黒い塊があるのが見えるでしょうか。
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アオサギは集合住宅を作るのだそうです。この写真の中にも実は5-6個あります。
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歩いていたら、友達が「あっ!」と言って見つけたのがこれ、アオサギの卵の殻です。巣立った後で、要らなくなった殻を捨ててしまうのだそうです。そりゃまあ、取っておいても邪魔でしょうね、そういえば。。。卵の殻はうっすらとした青。多分、割れてなければ鶏の卵くらいの大きさではないでしょうか。私の新しいカップとよく似た色です。これは今日ここに行く前に友達が「遅ればせの誕生日プレゼントということにしといてね」と言って買ってくれたのです。うっすらとしたアクアマリンは私の一番好きな色かもしれません。

ずっと前、お土産屋さんを兼ねた宝石店で働いていたときに、とてもきれいなアクアマリン色の石があったのです。それほど高いものではなかったのですが、私の給料のほうもひいき目に言えばそれほど高くなかったので、買おうかなあ、どうしようかなあと長いこと思い悩んでいたのです。ところが、あるとき店長さんにその石が好きだと言ったら、「ああ、あれね。風呂場にできる染みの色にそっくり」という非情な言葉が返ってきたのでした。バンクーバーの水道の水は、しばらく掃除しないでいると白いタイルや浴槽に青緑色の染みを残します。言われてみれば似ているけどさ、と思って深く傷つき、結局買わず仕舞いに終わってしまったあの石。。。いつの間にか売れてしまいましたが、今はどこにあるのでしょう。
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by ammolitering7 | 2013-01-26 04:19 | 「ユースマニュアル」


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