第5章ー1 (イラスト込み)

第2部 技術を身につける
第5章 個人的な経験と知覚(PEP)

1、知覚に関する共通する言語を開発する
「人々の創造性に焦点を与え、個人が自分の勘と知識を具体的なアイディアに変えるのを助けるための言語が必要です。それは一般の住人の視点と建築家の技術的な思考や専門用語との間の溝を埋めることのできる言語でなければなりません。」リン・ニューマン・マクドウェル(注14)

コ・デザインで描かれる絵は、どれも言葉から始まります。絵は単に言葉を促すための触媒として存在します。言葉は視覚的なイメージを補って、参加者たちが想像する理想的な環境をもっと完全な形で描写します。参加者はアーティストを通じて自分のイメージを発展させます。人、動き、時間、雰囲気、音、光、質感、味、匂いに関する非視覚的な提案が出されたら、書記が記録します。

こうした対話はデザインの最初の段階でなされます。それはすべての可能性が考慮される段階であり、情報は多ければ多いほど良いのです。

2、個人的な経験と知覚(PEP)の価値

(第1段落)参加者たちからは、専門的な訓練がないのにどうやって専門用語を操る建築家やエンジニアや都市計画者との対話に入れるのか、という質問が出ることがよくあります。しかし、正しい質問が示されれば、参加者たちは専門知識がなくても環境に関する問いに対して有益な情報を提供することができます。

コ・デザインでは、人々の個人的な経験と知覚に関する質問をします。人々は、環境の中で起こる現象に自分がどう反応するか、ということに関して、皆がエキスパートなのです。参加者たちは自分たちの好みを詳細に、的確に答えます。

(第2段落)答えの中には、「普遍的なコメント」とも言うべきものがあります。私たちは皆、そのような反応、感傷、そして共通する価値観を共有しているので、そのようなことは都市計画に当然含まれるものと考えられがちです。しかし、単純なことであっても、見落とされることが多いのです。

私たちの暮らしの中でこれらの基本的な価値観が将来に渡って大切にされるように、意識的にイメージの中に取り入れます。
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(PEP図と書記の質問)
視覚、光、色 - 周りに何がありますか?自然な光ですか?人工的な光ですか?スポットライトですか?蛍光灯ですか?向こうに何が見えますか?色調はどんなものですか?青、赤、あるいは黄色がかっていますか?温かい色合いですか?冷たい色合いですか?陽の当たるところにいますか?日陰にいて日向を見ていますか?

 - 何が聞こえますか?自然な音ですか?機械的な音ですか?音楽、会話、子供の声ですか?高い音ですか?低い音ですか?静かな音ですか?耳障りな音ですか?

触感 - 熱:放射するような熱ですか?全体的な温かさですか?空気、風、日光、雨、雪の触れる感じは?何の上に立っていますか?何に座っていますか?地面の表面はどんなものですか?

時間 - この場所をいつ使いますか?どれくらい頻繁に使いますか?どれくらい長くそこにいますか?決まった時間に来ますか?ふらりと訪れますか?季節による違いはありますか?

雰囲気、気配
 - 活動的、静寂、気楽、エキサイティング、陰気ですか?場所の感じはどんなふうですか?

味覚、匂い - 近くに食べ物や飲み物はありますか?活動の匂いはありますか?自然な匂い、それとも人工的な匂いですか?

人々 - 周りに何人くらいいますか?一人でいる人、二人連れ、それともグループですか?規律のある集団ですか?それとも何となく連れ立っている人たちですか?人々が集う場所ですか?それとも一人でいるような場所ですか?

動きと循環 - どうやって訪れますか?徒歩、自転車、あるいは自動車ですか?その場所ではどうやって動き回ったり通り抜けたりしますか?小道や歩道はどんな感じですか?上ったり下りたりはしますか?


(第3段落)コ・デザインの作画では、こうした基本的な好みに関するコメントをないがしろにしません。デザイナーにとって重要なヒントを含んでいるからです。たとえば、ある場所に日の光が欲しいというコメントがあれば、それは南側の建物の高さを制限するようなデザインにする、ということにつながります。

屋外のレストランで会話をしたいので道路の騒音が聞こえないのがいい、というコメントなら、デザイナーが道路の位置を決めたり道路わきに特別な処理をしたりするヒントになります。このように、絵は人々が活動に関する自分の知識を環境計画者やデザイナーにとって有益な情報に翻訳する助けとなり、人々とデザイナーの間に協力関係を作ります。

(第4段落)これは、患者に日常の経験に関する質問をして、その答えを専門的な医学用語に変える医者の診察に似ています。コ・デザインのワークショップでは、デザイナーが参加者に彼らの活動の好みと、それぞれの活動を取り巻く物理的な状態について質問します。参加者の日々の活動に関する質問をすることによって、デザイナーはその後、答えを専門用語に直すことができます。

(第5段落)アーティストと書記は、参加者が自分たちの好みをより広く考えることができるように、頻繁に可能性やアイディアを提案して議論を拡大します。アーティストと書記の用意した可能性が多ければ多いほど、参加者との対話も豊かになります。

デザインに関して豊富な知識を持つ建築家と都市デザイナーは、参加者が建築環境のための代替案を踏査するのを助けることができます。デザイン分野に馴染みのない方には、クリストファー・アレクサンダー他著の「A Pattern Language(パタン・ランゲージ )」(注15)をお勧めします。

同書は様々な活動に適した環境に対して豊富なアイディアを提供します。私たちの経験から、「A Pattern Language(パタン・ランゲージ )」のアイディアはコ・デザインの対話の中で質問のための指標として使ったときに非常に効果的であるということが言えます。

(第6段落)ワークショップで人々に質問をするときは、私たちの感覚が周りの環境から得続ける様々な知覚に焦点を当てます。PEP値は、自分の考えをデザイン用語を使って表すことに慣れていない子供や大人たちが周りの環境を知覚する上で、そして理想的な想像上の環境を描写する上で、有効な枠組みであることが実証されています。

PEP値は、人、動き、時間、雰囲気、音、光、感触、味、匂いに分類されます。これらの分類には、私たちが特定の環境を理解しようとするときに押し寄せる様々な感覚的な刺激を理解して整理するのに役立つ非視覚的な知覚も含まれます。

2-1 人
「私たちは暮らしの『解釈』が建築の本当の役割だと知っている。なぜなら私たちは、建物は暮らしのために、住むために、幸せに住むために作られていて、その暮らし、喜び、そして生きた美しさに貢献するようにデザインされていることを知っているからだ。」フランク・ロイド・ライト(注16) 

書記の質問:周りに何人くらいいますか?一人ですか?二人連れですか?あるいはグループですか?カジュアルに集まったグループですか?それとも何かの規則性のある集団ですか?そこは人々が集うための場所ですか?それとも一人でいるための場所ですか?

(第1段落)これらの質問への答えは場所の大きさを示し、したがってだいたいのコストを示します。

(第2段落)自分がその場所にいる様子を視覚化することは、活動に関する幾つかの重要な初期的なデザイン基準を定めることになります。屋外のカフェで飲食をするということであれば、パラソルの下にテーブルがあって、その周りに椅子がいくつかある、というのがスペースのユニットを決定します。

ビジネスのグループや家族連れなど他の人たちがいるなら、それに応じて空間的な必要性も大きくなります。テーブルとテーブルの間の距離に対する好みと他の客の数も、必要とされる空間の大きさをさらに詳しく定めます。カフェテリアに集う学生たちのグループは、肩寄せ合って話したり勉強したりすることを好み、一人当たり12~15フィートの空間を必要とするでしょう。

一方で、ビジネスの会合や恋人たちのデートの場所になる洗練されたレストランでは、テーブルとテーブルの間に広い空間があって自分たちだけの会話ができます。おそらく一人当たり17~22平方フィートが必要でしょう。

(第3段落)一部の劇場では、客が入ってくると互いを見ることができるように配慮されています。夜のイベントの大きな要素は、誰が何を着ていて誰と一緒にいるかを見ることだからです。人が集って出会い、あるいは他の人たちがそうするのを見る場所は、往々にして明らかに劇場あるいは競技場の形をしています。

周りにいる人たちの性質は、私たちの感情に直接的な関係を持っています。私たちは時として都会的な場面の匿名性、通行人のつかの間の存在を楽しみます。同時に、他の場合には共同体の暮らしに加わることを楽しみます。成功する場所はいつでも、訪れる人に他者との関わり、あるいは関わらないでいることという選択肢を残しています。

2-2 動きと循環
「ワシントンは期待通りに優雅なところだった。緑の公園の向こうの白い柱、広々とした通り、くね曲がった細い道。。。彼女は毎日、木蓮の香りが漂い、後ろに中庭のある黒っぽい四角い家の横を通った。2階のカーテンのある高い窓の向こうから、いつも女の人が外を見ていた。」シンクレア・ルイス(注17)

書記の質問:どうやって訪れますか?徒歩で、自転車で、あるいは車でですか?その場所ではどうやって動き回りますか?小道や歩道はどんな様子ですか?上ったり下りたりはしますか?

(第1段落)すべての要素の中で、動きは周囲に最も強い定義を与え、建築に最大の関わりを持っています。動きとは、例えば入り口や階段から入ること、そして軒先の下やドアを通って動く連続性を指します。空間の中での私たちの動きは、周りの環境からの刺激に対応する小さな判断の連続に基づき、その時々の勘と気分によって決まります。

人々が部屋や空間をどのように動くか観察してみてください。部屋の真ん中を堂々と横切りますか?それとも端っこのほうを密やかに渡っていくでしょうか。動きに関する気分は、子供たちにおいて顕著です。楽しそうに歩道のヒビをスキップして飛び越える様子、そして叱られたあとに足を引きずるようにして歩く様子などです。

子供たちは踏み台(何と大きいことでしょう!)に上ってみた感覚に感動します。道を歩くときは、商店の入り口の引っ込んだところに一軒一軒必ず入ってみます。板塀の表面や地下鉄の排気用の鉄格子に棒を当てながら歩いたり、低い塀の上や噴水の縁をバランスを取りながら歩いたりします。屋外の階段の手すりの端っこの柱の上にある真鍮の滑らかな球体は、それを触ってみた無数の子供たちの(そして大人たちの)手で光ります。

子供たちは、床のレンガの模様、歩道を歩くときに駐車中の車の窓に映る景色など、自分たちに近いものに最もよく気づきます。

(第2段落)人々が都市ではどう動くかに注目してください。歩いていますか?自転車に乗っていますか?タクシーに乗っていますか?バスに乗っていますか?スケートボードやカヌーに乗っていますか?人々は異なる状況の下で異なるふうに動きます。用事と用事の間にぶらぶらする人々は、先を急ぐ通勤時の人々のそれとは異なる環境を持ちます。

他のタイプの動きについて考えてみましょう。例えば、私たちの目は異なる状況で異なるように動きます。細かい彫刻が施された壁の上ではじっと見つめますが、つるつるしたタイルの滑らかな繰り返しの上ではすぐに目が移ります。

私たちの目は、風が木の葉を動かす様子、動く水の上で輝く日の光、炎が揺れ踊る様子、遠くの高速道路を行く車に光が反射して動く様子に惹かれます。

(第3段落)建築的な空間の中には、目が周囲のリズムを辿るのを促す動的な性質を持つものがあります。エジプトのスフィンクスの道は、砂漠、巨大な壁と寺院の入り口、中にある薄暗い、巨大な柱が何本も聳え立つところ、その向こうにある礼拝堂の赤い輝きへと順に目を導きます。

ゴシック式の中庭の先には圧倒するような聖堂があり、それに続く入り口のアーチ、そして中に入ると天井の高い本堂が祭壇の上のステンドグラスの薔薇窓へと視線を導きます。ルネサンスの柱廊式玄関は、大きな階段がシャンデリアに照らされた舞踏室に続くロビーへと目を導きます。

2-3 時間
「都市はそれを作るのに100万人が力を合わせる生きた存在だ。
都市を作る最初の一歩は個人だ。
人はその隣人を、彼らの力を知らねばならない。
彼らのうちの誰が、一杯のコーヒーを共に味わうために時間を割いてくれるのか。
あるいは、子供の涙のために。
そしてそのような大きな、あるいは小さな繋がりから、近所が生まれる。
そしてそんな近所から都市が生まれる。」ハッサン・ファシー
(注18) 

書記の質問:いつこの場所を使いますか?どれくらい頻繁に使いますか?どれくらい長くいますか?カジュアルな時間ですか?決められた時間ですか?季節によって違いますか?

(第1段落)都市の空間は、その使われ方によって独自の時間を作ります。朝早く通勤する人々、買い物客で混みあう前のしばしの静けさ、サンドイッチを食べるために陽の当たる場所を探す昼食時の人々。一部の場所は夕方になると閑散として、他の場所では劇場に向かう人々の群れが見られます。

ある場所で過ごす時間の長さは、そこで必要とされるアメニティーを決定します。一時間半以上であれば、トイレが必要です。3時間以上であれば、食べるものが必要です。このように、私たちの体の内部のサイクルが私たちの建築環境で必要なものに影響します。

(第2段落)ダウンタウンのアパートに住んで、毎日店の前を通るなら、毎日買い物することができるので、家での収納スペースは少なくて済みます。郊外に住む人々が毎週一度スーパーで買い物をするなら、食糧を入れておく場所がもっとたくさん必要です。

田舎の農家にある季節の貯蔵庫は巨大で、建築物の大きな部分を占めます。このように、食糧生産と消費の一時的なサイクルは、間近な環境に影響を与えます。季節による変動も考慮する必要があります。特定の環境を使用する時期や、季節による天候の変異のために使われない時期などです(スケートリンク、スキーロッジ、屋外プール、屋外カフェなど)。

(第3段落)効率的な仕事のために必要なものは、レジャーのときのデザインに必要なものとは異なります。ある場所(劇場、教室、オフィスなど)は人々が皆、決められた時間に到着したり帰ったりするスケジュールに応じてデザインされる必要があり、別の場所は人々が中心的な活動を妨害することなくランダムに来たり帰ったりするオープンな場所としてデザインされます(ショッピングセンター、レストランなど)。

また、暮らしの中で特別な時、頻繁ではないが宗教、社会、政治、あるいは経済面で共同体の継続にとって重要な場面があります。祭り、歩行者天国、パレード、青空市場、大集会などの特別なイベントは、カレンダーに特別な位置を占め、ある特定の場所と関連づけられます。また、特別な状況で静寂の時が持たれる場合もあります。

「影が長くなり、日の光が雲から雲へとだんだんかすれていき、平原の空にかすかな、そしてもっとかすかな雲のギザギザの線を映し出す。ぽつんと建った農家の窓が一瞬明るくなる。平原はもっと柔らかな、もっと黄色っぽい光に照らされ、沈みゆく太陽は輝く球になり、やがて平原の縁の黄金の光になる。」W.O.ミッチェル(注19) 

2-4 気分と雰囲気
「地球にこれほど美しいものは他にない。
見る者の魂は言葉を失う。
感動の美しさ。
この街は今、衣装のように着飾る。
朝の美しさ、静かな砂浜、
船、塔、ドーム、劇場、そして寺院が
平原に、空に浮かび上がる。
煙のない空に光と輝きが溢れる。
太陽はかつてこれほど美しくまっすぐに上がったことはない。
その初めの美しさの中に、谷と岩と、あるいは丘。
私はこれほど深い落ち着きをかつて見たことも感じたこともない。
川は自らの甘い意志で流れる。
親愛なる神よ、家々は眠っているように見える。
そしてその偉大な心臓は、まだ静かに横たわっている!」ウィリアム・ワーズワース
(注20) 

書記の質問:その場所の感じはどのようなものですか?活動的、静か、気楽、エキサイティング、あるいは陰鬱ですか?

(第1段落)この質問の答えは建築スタイルと建材の選択を考慮するのに影響します。ある場所は特定の雰囲気を醸し出すかもしれず、あるいは人は経験したことのある感覚と特定の場所を関連づけるかもしれません。例えば、愛する者がそこに葬られていなくても、墓地には後を引くような憂鬱さがあります。

子供の頃に遊んだ川の土手は、たとえ今では水が汚染されて土手が雑草に覆われていたとしても永遠に温かい気持ちを呼び覚ますでしょう。

(第2段落)一日中スキーをしたあとで行くスキーロッジを想像してみると、火の横で温まってその日の冒険を語り合う、寛いで和やかな雰囲気を思い出すでしょう。建築要素を巧みに操作することで、デザイナーはその場に望ましい雰囲気を作り出します。スキーロッジでは、寛いだ知覚を強めるために、水平の要素を強調するかもしれません。

照明は落ち着いた穏やかな効果を出すために注意深くコントロールされます。色はスペクトルの暖色に限られます。茶、赤、オレンジなどです。建材は、寛いで気楽な雰囲気を増すために自然な環境に呼応するもの(木や石など)が選ばれるでしょう。

(第3段落)別の状況を考えてみると、街の中心地にある銀行のデザインでは、全く異なる効果を出すために異なる建築要素が使われるでしょう。この場合は威厳を出すために垂直の要素が強調されます。照明は、銀行の事務を行い、保安性を高めるために非常に明るく機能的になされます。色は寒色で金属的なものになるでしょう。

威厳があって緊張感があるビジネスライクな雰囲気を求めることは、床やカウンターに磨きぬかれた建材を使うことに繋がるかもしれません。

2-5 音
「今日は、すべての人工の音は、テラスのある庭園の横を流れる、溢れる川の水音にかき消されました。それは変わることのない継続的な、低い唸るような音でしたが、すべての自然の音のように、耳障りになるでもなく、会話の邪魔にもなりませんでした。それは心地よいものでした。時を超えた力、純粋で汚されることがありません。醜さと暴力の世界の中で、人間が無頓着に地球を汚すのに抵抗していました。」ルース・レンデル(注21) 

書記の質問:何が聞こえますか?自然な音ですか?人工的な音ですか?音楽、会話、子供の声はありますか?高い音、低い音、静かな音、または騒々しい音ですか?

(第1段落)これらの問いへの答えは、場所の形、建造物のタイプ、異なる活動の間の関わりに影響します。音は環境の中で最も気づかれない要素の一つですが、それは人の環境との関わりに非常に多くの重要な鍵を提供します。

コミュニケーションにおいて他者の声を聞くことは人間同士の繋がりであり、そのため、会話や音楽を聴きたいという欲求の表明は、特定の観測しうるデシベルが得られる必要がある、あるいは特定の音響性が必要である、というデザイン用語に翻訳されます。

聴覚には3つの基本的な音域があります。中間の波長は背景の音として知覚されます。波、風、火の音、ラジオの空電、エアコンが唸る音などです。高周波音は、女性や子供の声の中に存在します。そして低周波音は、男性の声の低くて深い響きの中にあります。

建築環境によって影響されるのは、これらの3つの周波のバランスです。行進する音楽隊には音を反射する建物があったほうがいいし、バロックのホルンの音楽には公園が適していて、水の上だと音がよく渡ります。

(第2段落)内部のスペースは音の性質にもっと影響します。安普請の小さなカフェには、普通、つるつるして掃除のしやすい表面が使われます(タイルの壁、人工素材の表面、ビニールの床など)。そして軽い木または金属の壁があります。音を反射しやすい表面は、皿が触れ合う音やレジの音などの高周波音をカフェに跳ね返し、ぺらぺらの壁は低周波の音を外に漏れさせます。その結果の音は、甲高くてバランスが崩れています。

反対に、高層ビルの下の階にある値段の高いレストランでは、厚いカーペットとカーテン類が高周波の音を吸収し、分厚いコンクリートの壁は静かな会話の低周波の音を跳ね返します。ここの雰囲気は、落ち着いてバランスの取れた音です。

同様に、内部の空間の形は音響効果に影響します。ショッピングモール、劇場、そして教会で咳をしたときの音を比べればすぐに分かります。このように、音響の好みに関する描写は、資材の種類や環境のアレンジを示します。
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by ammolitering7 | 2013-06-21 08:06 | 「コ・デザインの手法」


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