第12章 (イラスト込み)

第12章 小さな町の開発

1、中央大通りの活性化と経済開発:1984年10月、アルバータ州ハイリバー

小さな町の役人たちが危機的な状態にある中心部の調査にあたってコ・デザインに協力を依頼しました。

1-1 概要
(第1段落)ハイリバーは転換機にありました。もはや近隣の農家や牧場に重要なサービスを提供する中心地ではなくなっていたのです。町の中央にある鉄道と穀物倉庫は移転が決まっていました。30マイル(50km弱)離れた大きな都会のベッドタウンとして、町は経済的に都会の影になる危機にありました。地元の商業主たちは都会の同業者にかなりの売上げを奪われていました。

(第2段落)町の経済開発委員会は、住民がどのような開発を望んでいるのか、はっきりした形を知る必要に迫られていました。しかし、どうやって内輪もめと意見の不一致で座礁することなく創造的にこの課題を進行させることができるでしょうか?彼らはコ・デザインに助けを求めることにしました。

1-2 広報によって高い出席率が確保される

大平原の吹雪の中、100人以上の人々が勇敢にもワークショップにやってきました。出席者の数が多かった主な理由は、事項の緊迫性、すなわち町の中心部の存続というテーマそのものです。しかし第2の理由は、ワークショップの広報が徹底していたことでした。

住人による組織委員会は、地元の団体に連絡を取ったり、戸別にチラシを配ったり、メディアに宣伝を依頼したりしました。また、当日はワークショップに地元や州のメディアを招くなど、平均以上の努力がなされていました。

1-3 商店主を対象とした早朝ワークショップ
土曜日の午前中は、商店主にとっては市民ワークショップに参加する好適な時間とはいえません。店を開けなければならないからです。そのため、一般市民のための主なワークショップの前に、朝食込みの特別な早朝ワークショップを開きました。これは大成功でした。商業主たちは、仕事に行く前に自分たちのアイディアを表明する機会を得ることができ、それをその場でコ・デザインのアーティストによって絵にしてもらうことができました。
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(イラスト)ワークショップ画。(ソース:アルバータ州ハイリバー)

1-4 ワークショップの絵を分類するのにチェック表を使用する
ハイリバーのワークショップの絵を見ていると、同じテーマやモチーフが幾つもの絵に繰り返し現れることが分かりました。例えば、多くの絵に西部のテーマやレンガの舗装が描かれていました。錬鉄のベンチも幾つもの絵に登場しました。

こうした共通の特徴がどれくらい人気があるのかを知るために、チェック表が作られました。表の左端には、すべての絵のタイトルを記入しました。上端には多くの絵に繰り返し現れた特徴を記入しました。木や潅木、昔風の街灯、二階部分の利用などです。これらの特徴が絵の中に現れるたびにチェック表に印を入れていきました。その結果、どの特徴が人気があるのか一目で分かるようになりました。

1-5 新しい自己イメージの結果

(第1段落)コミュニティーの人々はワークショップ画を驚くべき合意をもって受け入れました。作画ワークショップと、その後で行われた一般公開による評価ワークショップによって、住人たちは共通の目標を得た感覚を持つことができました。

(第2段落)他の多くの場合と同様に、ワークショップは始まりの点として、すなわち開発計画に対する態度の変化として機能することができました。ハイリバーは現在、ワークショップ画を現実のものにするために大いに努力しているところです。
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(イラスト)ハイリバーのワークショップ画。
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(表)活動のチェック表の例
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by ammolitering7 | 2013-06-22 03:42 | 「コ・デザインの手法」


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