第13章 (イラスト込み)

第13章 都心部のコミュニティー

1、コミュニティーの活力の問題に取り組む:1987年5月アルバータ州カルガリー市イングルウッド地区

低所得の都心部のコミュニティーが町の中央商店街を改善する方法を模索し、合意されたコンセプトプランに達しました。

1-1 概要

(第1段落)ほとんどの都心部のコミュニティーには、買い物をしたり友人に会ったり、そぞろ歩きや食事やウィンドウショッピングをしたりするための昔ながらの中央大通りがあります。イングルウッドも例外ではありません。そして、他のコミュニティーの中央大通りと同じく、ここも都市部からの圧迫に苦しんでいました。

交通量が多く、建物は老朽化し、空き店舗が多く、中古車店といかがわしい夜の店が急増する、というものです。一方で、多くの良い点もありました。市役所での交渉に精通し、都会での生活勘のある強力なコミュニティー団体がありました。同地区には、地元のビジネスを改善するための特別な資金援助プログラム、および一般住宅地の調査が予定されていました。

また、通りには19世紀末前後に建てられた多くの建物があり、近くの川岸区域との連結の可能性もあり、毎週土曜日の朝に開かれる青空市場も賑わっていました。

(第2段落)商店街には改善が必要でした。コミュニティーに任命された都市計画者とコミュニティー委員会は、コ・デザインに依頼してワークショップを開くのが最良の手段だと考えました。

1-2 コ・デザインのプロセスを一歩先に進める

(第1段落)コ・デザインのスタッフは、コミュニティーの鍵となる人々や市の担当者と協力して、ワークショップの結果を実際のコンセプトプランへと拡大しました。子供たちを対象とした学校でのワークショップと大人を対象としたワークショップの後で、アイディア画は商店街のためのコンセプトプランにまとめられました。

これは、コ・デザインのワークショップで描かれた絵と、都市計画者や建築家が描く普通の初期デザインとを繋ぐ役割を果たしました。コ・デザインのスタッフは、ワークショップで出されたアイディアをもとに、単にそれを描き直す以上のことをしたのです。それは、市民ワークショップで描写された様々な活動を体系化する、という作業です。コンセプトの主な要素は、実際の物理的なデザインというより、方針と方策の開発でした。

(第2段落)例えば、「専門店街を作る」というアイディアは、ワークショップの直接の結果ではなく、ワークショップで出された「建物を保存する、小型の公園を作る、いろんな種類の買い物ができる」などの幾つかのアイディアを整理するための方法でした。言い換えると、ワークショップの結果は次のデザインの段階、すなわちコンセプトプランへと発展するのに使われました。
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(イラスト)ワークショップ画。(ソース:アルバータ州カルガリー市イングルウッド地区)

1-3 多くの人々に見せる
(第1段落)ワークショップでできた色付きの絵は、その後二週間カルガリー市の市役所で展示されました。絵にはワークショップのプロセスを短く描写した文章が添えられました。この展示は、市民デザインの過程の延長線上にあります。ワークショップに参加しなかった人々に、何が行われたかを知ってもらうことができるようにするのです。

(第2段落)イングルウッドのコミュニティーにとっては、ワークショップは終わりではなく始まりでした。彼らは、現在空き地となっている産業用地の見込み利用者を交えて、コ・デザインのワークショップを近い将来に2回開くことを検討しています。また、コ・デザインの手法を今後も継続的にガイドラインとして使う計画です。参加者の目から見たこのワークショップのさらなる詳細は、19章を参照してください。

(第3段落)都市計画者にとっては、コンセプトプランは作画ワークショップのばらばらなアイディアを実用的な方策にまとめるものになりました。
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by ammolitering7 | 2013-06-22 03:44 | 「コ・デザインの手法」


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