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2009年4月ワークショップのレポート2

3-6.サイトウォーク(現地視察)

タイムラインで出された様々なアイディアは、係りの人によって大きく5つに分類されました。「一人でする活動」、「みんなでする活動」、「教育や学習関係の活動」、「移動や通行に関する活動」、「特別なイベント」です。さらに、それぞれに一人のアーティストと補助係が付き、参加者は自分の興味関心に従っていずれかを選びました。このとき、このテーマには何人、というような枠はありませんでした。それでもそれほど極端な人数差もなく、大体6-8人ずつで落ち着いたようでした。

それから中庭に出て、グループごとに見てまわりました。カジュアルな雰囲気の中でさらにアイディアを出し合い、係りの人がそれを残さず書き留めました。手早くスケッチをしているアーティストもいました。しばらくすると昼食のピザが届き、皆で頬張りながら寛いだ雰囲気の視察が続きました。

なお、ワークショップの参加者は、私を含めた少数の無関係者を除いて、皆問題の中庭に多少関わりのある人たちだろうと思います。タイムラインでアイディアを出すという段階の前に視察をしなかったのは、そのためだろうと想像します。そう仮定すると、すでに荒れた様子を見知っている中庭についてまず理想像を描いてから改めて現地を視察するのは、見方を肯定的に保つためにも有効であるだろうと思いました。


3-7.チャック・スミスさん

私が選んだのは「一人でする活動」でした。担当アーティストは進行係りをしていたチャック・スミスさん。同じ活動を選んだ他の人たちは係りの人と一緒に視察していて、スミスさんは一人でスケッチをしていたので、少しお話を伺いました。

スミスさんはスタンレー・キングさんのお弟子さんです。大学生の頃、教授だったキングさんに誘われて、後にCo-Designと呼ばれるようになったこのワークショップ方式の手伝いをするようになりました。それ以来、今に至るまで30年の長きに渡ってキングさんと一緒に活動を続けています。他にも30年一緒に働いているメンバーたちがいるそうです。蛇足ですが、スミスさんの筆跡はキングさんのそれにそっくりです。他の4人のメンバーたちの筆跡も、区別がつかないほどよく似ています。

Co-Design Groupはフルタイムの会社ではないので、皆それぞれ日頃は別の仕事をしています。スミスさんは普段はアルバータ州のカルガリー市にある自分の会社で建築士として働いています。日頃からたくさんスケッチをするというスミスさんは、自分のスタッフにも手描きでする作業の大切さを教えているそうです。若いスタッフは何でもコンピューターでやろうとするそうですが、顧客は手描きのイラスト画のほうを喜んでくれるそうです。コンピューター・グラフィックのイラストだと「なんでこんなもの」という顔をされ、作り直しを要求されることもあるそうです。

尊敬する師であるキングさんが開発したコー・デザインというこの方法は、とても有効だとスミスさんはおっしゃいます。「とても意義のある仕事です。人は皆、自分の声を聞いて欲しいのです。一方的な押し付けからは対立しか生まれません。自分もいつかキングさんのようになりたいし、コー・デザイン方式を次の世代にも伝えたいと思います。とても楽しい仕事です。」

3-8. 作画

部屋に戻ると、椅子が5つのグループに分けられていました。人々がそれぞれの場所に落ち着くと、次のステップである作画が始まりました。スミスさんの周りに集まって、係りの人がメモをもとに最初の活動を提案します。この段階の鉄則は、「まず人から描くこと」だそうです。(そうしない場合はキングさんに見つからないようにこっそりとする、というルールもあるそうですが。)これは、「自分が何かをしている、感じている」というのが人の感覚の基本だからです。自分の五感を大切にする、というのはワークショップ全体を通して強調されることであり、作画用紙の左上にもそれを解説した図が印刷されていました。

私たちは全部で4つのイラストを描きました。実際に描いたのはスミスさんですが、スミスさんを手足のように使うのは参加者です。「こんな感じですか?こんなふうですか?」と細かく何度も詳細を尋ねられ、参加者が自分の心の中の映像をアーティストに視覚化してもらうのです。出来上がった絵に対しては、自分でペンを握っていないにも関わらず自分で描いたような感覚が生まれました。

最初のイラストは「テーブルでコーヒーを飲んでいる」というものです。椅子に座った人物を描いたあと、スミスさんは「どんなテーブルですか?」と尋ねました。出てきた答えを描き込んだあとは、「周りに誰かいますか?周囲には何がありますか?その向こうには何がありますか?何が聞こえますか?」という調子で尋ねながら描きつづけます。花の咲く木の下にいる、鳥の巣箱がある、という私の思いつきもイラストの一部になりました。いろんな活動の様子が目の前でみるみるうちに絵になっていくのは感動的です。線画のあとはカラーペンを使って色もつけていくので、ますますリアルな感覚がありました。

他の3つのイラストは、「ヨガをしている」、「ジョギングをして中庭に入ってくる」、「彫刻ガーデンを散策している」というものです。いずれも白い紙の真ん中でぽつんと何かをしていた人の周りにどんどん世界ができていきました。スミスさんはスケッチをもとに素早く描いていきます。一口に「彫刻ガーデン」と言っても人によって想像しているものは全然違ったりするので、アーティストが的確な質問を繰り返しながら曖昧模糊としたものを明確な形にしていくことによって、参加者は自分の心の存在をはっきりと肯定されたという満足感を得るようでした。

係りの人は、既に出されていたアイディアのリストを見ながら、抜け落ちがないかどうかをチェックします。発言がポジティブを維持し、活発で滑らかな議論が進むようにするのも係りの人の仕事であるようです。


3-9. タイトルと説明書き

絵ができあがると、それぞれにタイトルをつけました。タイトルには必ず動詞を入れるのが決まりだそうです。さらに、後の評価のためにイラストの要点に細かい説明を入れました。次に、絵の横の別紙に要点を列挙し、最後のその絵を描くのに参加した全員の名前を記入しました。夕方までのワークショップだったので都合で途中で帰った人たちもいましたが、その人たちの発言も絵の一部になったので名前が記載されました。

作画の作業は丸々3時間続きましたが、終始とても楽しい雰囲気に包まれました。笑い声が絶えず、中には突然歌いだした人もいました。最後のほうには参加者が色塗りに加わっていたグループもあったし、3時間でも足りずに熱心に議論とイラスト描きを続けるグループもありました。通りがかって飛び入り参加する学生たちもいました。大学の係りの人の一人は、これからもこのワークショップを大学内の他のプロジェクトにも使いたい、という感想を語ってくださいました。


3-10.展示・評価・閉会

イラスト画は、全部で15枚ほどできました。ずらりと並んだ様子を見ると、満足感があります。それぞれのイラストの横には評価表が作られました。評価は3段階になっていて、「素晴らしい、ぜひ実行しよう」、「いいアイディアだけれど、もっと工夫が必要」、「いいアイディアだけれど、もっと他に向いている」というふうに分かれています。これは、一般的には「良い」、「まあまあ」、「悪い」というふうに表現されるようなものですが、こういうところにも他者の意見を尊重する姿勢が現れているなと思います。今回のワークショップに参加した人々が、みんな評価にも参加しました。キングさん、アーティストの人たち、カメラマン、係りの人たち、飛び入りの人たち、、、みんなです。

閉会の挨拶は、なんとなくざわついた中でなんとなく皆の注目を求めて、手短に行われました。天気の良い週末に丸一日を費やしてデザインつくりに貢献してくれたことに対する、感謝の言葉が主な内容でした。人々は開会前と同じように方々で集まって、アーティストや関係者と熱心に話し込んだりしていました。いつまでも絵に色を加え続ける人たちもいます。受容と肯定がもたらす熱意を実感した一日でした。

4-1. 一般展示・評価

ワークショップの翌週には、ブチャナン・ビル群の別の建物でイラスト画の一般展示と評価が行われました(4月22日水曜日から24日金曜日まで)。会場はワークショップが開かれた建物よりも人通りの多い建物が選ばれました。イラスト画が並べられ、ペンが用意されて、通りがかった人たちが一人一回投票できるようになっています。「気が付いたことを何でも書いてください」と書いた大きな紙もあり、ここでは自由に意見を表明できるようになっていました。また、評価や意見は無記名なので、誰であるのかを知るためのアンケート表もありました(学生、教職員、その他、などから選ぶ)。私は水曜日に行ってみましたが、数人の人たちが熱心にイラスト画を検討して意見を書き込む様子を見ることができました。


4-2.ワークショップの感想

こうして様々な人の声を集めることで、デザインをする人たちと将来的な利用者の間に信頼関係が生まれます。もちろん、様々に実際的な制約があるので、集まったアイディアがすべてそのまま実現されるわけではありません。キングさんが以前お話ししてくださったところでは、デザイナーが机上でデザインをするときは、デザインのためのデザインに陥りがちなのだそうです。本来は利用者のために作っているはずなのに、いつのまにか利用者の姿が忘れられてしまうのです。このようなワークショップをすることによるデザイナーにとっての利益は、民意を形にしたものを作ることで、本来の方向性を見失わずにデザインできるという点にあるそうです。

利用者にとっては、開発計画にありがちな「一方的な押し付けとそれに対する反対運動」という図式を避け、全体のために共同して何かを作る、という意識を培うことができるのが大きな利点と言えるでしょう。コー・デザイン方式は、本来は無力な子供たちのストレスを緩和するために考えられました。自分たちの手の届かないところですべてが決まって、環境の激変にさらされる子供たち。彼らが周囲の権力者や大人たちへの不信や断絶感を抱くのは自然なことです。ことの本質は大人であっても変わらないのだと思います。

また、こうしてデザインの最初の段階からデザイナーと直接会って深いコミュニケーションをとることで、完成した場所に対して「ささやかながら自分も一緒に作った」という意識を持つのは想像に難くありません。そのような意識をもった人々は、出来上がった建物や中庭や町並みを大切に扱うでしょう。愛着が沸き、居心地よく感じるのです。Co-Design Groupが関わった開発計画では、住宅地の流動性が低いとういことが指摘されていると聞いたことがあります。極めて流動性の高いカナダですが、居心地がいいので居ついてしまうのだそうです。今回のワークショップを見て、それが納得できる気がしました。

スタンレー・キングさんは85歳になられ、とうの昔に引退なさっているはずなのですが、そのような様子はあまりありません。キングさんご夫妻は、個人的なお友達として私とお付き合いをしてくださっています。私は建築家でもないし、何の専門的な仕事もしていませんが、だからといって見下すこともなく、常に暖かく礼儀正しく、そして誠実に接してくださいます。まっすぐに目を見て私の意見を聞きだそうとしてくださるので、自分が彼らの目にしっかり映っている、聞いてもらっている、と感じるのです。極めて温厚で、人間という生き物の存在と行動について広く深い理解をしていらっしゃるキングさん。奥様ともに日本文化にも深い関心と尊敬を持っていらっしゃいます。

「誰もが自分の存在を認めてほしい。声を聞いてほしい。仲間に入れて欲しい。人間という動物は、プライバシーを欲すると同時に、疎外されたくない。その欲求が満たされないと摩擦が生じる」とキングさんはおっしゃいます。また、「子供は周囲の大きな状況を理解する力は未熟だが五感が鋭く、大人になるとそれが鈍る。しかし、それでもそれが非常に大切だ」とも言われます。

キングさんとCo-Design Groupは、開発計画が住民との衝突で暗礁に乗り上げたときに調停役として駆り出されることが多いのだそうです。私はある公民館のメンバーですが、そこでは頻繁に何やかやの反対運動の署名を求められます。一方的に押し付けられると反発するのが人間であるようです。Co-Design Groupは、人々の声を十分に聞かなかったことの結果である否定的な抵抗運動を反転して、肯定的で創造的で協同的な土壌を作る役割を果たしているのです。なお、Co-Design Groupはカルガリー市での活動が多いそうです。これは、カルガリー市の政府に一般市民の声を聞くことに対して理解のある方がいらっしゃるからだそうです。


5.ある在学生の声

ワークショップに参加した在学生の一人にお話を伺うことができました。人と人との関わりについて学んでいるその方にとって、このワークショップは極めて学ぶところの多いものであったようです。非常に優れた内容である、という評価をしていらっしゃいました。参加者を皆公平に扱い、一人一人の意見を尊重している姿勢は、開発計画に限らずどんな場合でも大切なので、今後自分でも活かしたいそうです。

「タイムラインを使うことで、その場にいる様子を想像できる。業者や清掃員の存在など、いろいろな視点から対象を見ることができる。それが絵としてその場で反映されていくのは感動的だ。視覚化することで他の人たちとイメージを共有できるのも素晴らしい。アイディアをテーマごとにグループ分けしたのも効果的だった。」

一方で、ワークショップそのものに対してではありませんが、開発計画に対する疑問もありました。これはワークショップの位置づけに対する疑問でもあるので、まとめてみようと思います。

「ワークショップのはじめに詳しく改装プロジェクト自体の説明をすべきだった。

今は景気の後退により学生への必要なサービスも削減されている状態である。自分の所属する学部では、専属の図書館員が学期の途中に解雇された。教師陣も削減されている。そのほかにも予算が減らされて迷惑している事柄がいくつもある。ある大学関係者から聴いたところでは、このプロジェクトはUBCの経営陣が数十年前から優先順位をつけて作っている一連の改装計画のひとつであるそうだが、現状に合わせて毎年見直す必要があるのはないか。中庭の現状が改装を必要としていることは否定しないが、大きなゴミ捨て場のようになっている現状を何とかするためにゴミ箱を移動する、水はけを良くする基礎工事をする、芝生の植え替えをする、など、もっと簡単で低予算の改装で十分ではないのか。

なぜ今、この大掛かりな改装をするのか。学生が望んでいるのは美しい中庭よりも前に十分に勉強できる環境である。この改装を本当に望んでいるのは誰なのか。ワークショップが開かれた4月18日は、すでに学期が終わったあとである。学部の学生はほとんどいない時期にこういうワークショップを開いたのであれば、これが学生の希望とは思えない。実際に中庭を使うことになるのはほとんどが学部生だが、彼らの意見は十分に聞いたのか。自分は知人を通して偶然にこのワークショップのことを知ったが、学部生やほかの在学生に対して十分な宣伝はしたのか。

また、ワークショップは現地を視察しないで始まったが、これは参加者がすでに中庭の様子を知っているということを前提としてあるからだと思う。つまり学部関係者ばかりであることを想定していたのだろうが、そうであれば学期内に行わなかったことはここでも矛盾している。関係者および一般市民が対象だったのであれば、タイムラインの前に現地を見せるべきだった。

ワークショップは非常に優れた内容であった。指導したプロの人たちへの謝礼や、準備のための費用や労力など、総合的なコストは小さくはないはずである。そうであればこそ、学校が休みに入った時期に行われたこと、学部生の参加が少なかったことなど、もったいなかったという感想が強い。時期を選んでいればもっと生きたものになっていたはずである。

中庭の完成は来年の6月だというが、学生のいなくなった4月半ば過ぎにひっそりとワークショップを開いてアイディアを集め、14ヵ月後には完成しているという計画は、何をそんなに無理して急ぐのか、どういう理由があるのか、という疑問を抱かせずにはおれない。結論として、今この時期に中庭の大掛かりな改装を強行するという決定、その前提そのものに問題があるという感が否めない。」


6.資料

スタンレー・キングさんとCo-Design Groupに授与された賞など。
*「カルガリー・メモリアル・ドライブ」に対して、カナダ造園学会から全国名誉賞。2006年。
*「バウ・バレー・コンセプト計画」に対して、カナダコミュニティー計画委員会から優秀賞。2001年。
*他、多数。

詳細はウェブページを参照してください。
http://www.co-designgroup.com/
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by ammolitering7 | 2013-01-23 03:29 | ワークショップ

2009年4月ワークショップのレポート1

Co-Designワークショップ参加レポート

日時:2009年4月18日、土曜日。午前10時から午後5時。
場所:バンクーバー市内にある大学(UBC、University of British Columbia)、
美術学部に属するブチャナン・ビル群の中庭
参加費用:無料。お茶、昼食、ソフトドリンク、お茶菓子のサービスあり。

指導:Co-Design Group (コー・デザイン・グループ)
主催:UBC

1.ワークショップの要旨

先日、建築デザインに関するワークショップに友人3人と一緒に参加しました。これは、UBC美術学部に属するブチャナン・ビル群の2つの中庭を改装するに当たって、学生や教職員その他から広く意見を聞くために開かれたものです。

UBCは学生総数が5万人を超える非常の規模の大きな大学であり、敷地内には一般居住者向けの分譲マンションなどもあります。改装予定地のすぐそばにはコンサートなどが頻繁に開かれている大きなホールもあり、一般市民にも親しまれています。各国からの研究者やその家族なども多いので小さな町のような様相を呈しており、美術学部の中庭と言っても実際に利用するのは単に学部内の学生に止まらないことが予想されます。そのため、ワークショップは参加者の対象を学部関係者だけに制限せず、UBCへの入学を希望する高校生や都市計画に興味を持つ一般人など、誰にでも門戸を開いて募集されました。

改装の目的は、学生や教職員が様々に活用できる場となるようにすること、そしてコミュニティーの雰囲気をかもし出すような場所にすることです。ワークショップを指導したのは、Co-Design Groupという建築関係者の集まりです。これは民意を汲み上げる独特の活動で内外で高い評価を得ている組織です。


2-1.中庭と周辺の様子

UBCは広大なキャンパスを持ち、たくさんの建物が余裕を持って配置されています。道幅も広く、車道が縦横に張り巡らされているので、敷地内だけを往来するバスだけでも何本かあるほどです。一般人の私たちは、大きなバスターミナルで降りたあとは地図を片手に目的地を探しました。手入れの行き届いた美しい町並みを見ながら、10分弱歩いてブチャナン・ビル群にたどり着きました。細い道を挟んだ向こうには、美しい芝生の丘があり、見事な桜の木が満開でした。当日はとてもいい天気だったので、青空には白い雲、芝生の緑、薄桃色に広がる薄桃色の桜、と、絵に描いたような景色が広がりました。花の下では若者たちがたわむれ、乳母車を押してきてお喋りに興じるお母さんたちもいるし、寝そべって日光浴をしている人たちもいます。

改装予定地である中庭およびブチャナン・ビル群は、1958年から1960年にかけて建設されました。当時の写真を見ると、その頃の新しい建物に特徴的な無機質な美しさがあります。抽象的な現代彫刻も並び、落ち着いた雰囲気です。写真の中の人々の服装もきちんとしていて、すっきりと整った背景によく馴染んでいます。

ところが、それが現在はどうなっているかというと、すぐ外の明るい芝生の雰囲気とは打って変わって、ひどく寂れています。古い写真にあった上品な雰囲気も吹き飛んでしまっています。中庭なので日当たりが悪くなり勝ちであり、また、建物の影になってぱっと一目につかないので、ゴミ箱や建設用のコンテナなどが無遠慮に並んでいます。ゴミ箱は、高さ1.5メートル、横2メートルほどの大きなものが5つほど、リサイクル用を含む高さ1メートルほどの小さめのものが20個ほどあります。建築資材を入れるための高さが2メートルはありそうな巨大なコンテナも5つほど置いてあります。

配達をする業者やゴミを回収する業者などのトラックもそのまま入ってくるので、芝生の半分は泥がむき出しになってトラックの車輪の跡が残ります。雨が多い気候なのに水はけが悪いので、大きなぬかるみもできています。植え込みは荒れ放題、大きな花壇には雑草とドライフラワーが並んでいて、中庭と外をつなぐ通路にある金属の手すりはペンキが剥げて折れ曲がっています。学期が終わった後ということもあるでしょうが、人影と言ってはゴミ箱から空き缶などを集める浮浪者が一人いただけです。何とかしなければ、という声が上がる所以です。


2-2.スタンレー・キング

ワークショップを指導したCo-Design Groupは、イギリス出身の建築家スタンレー・キング(Stanley King)さんが率いる専門家グループです。キングさんは教育者でもあります。1960年代にカナダ東部のモントリオール市で建築ラッシュが起こったとき、若き建築家として様々なプロジェクトに関わっていたキングさんは、環境の激変によって古いコミュニティーが強いストレスを被る様子を目の当たりにしました。また、知らないうちに馴染んだ環境が急激に変化することで、若い人々が激しい疎外感と無力感に苦しむ様子にも気がつきました。

キングさんは、のちにUBCで教鞭を取りつつカナダ全土で若年層を対象としたリサーチを行いました。その中で、デザイナーにとって有効な判断基準となるアイディアを若者たちから引き出す方法を開発しました。コー・デザインと名づけられたこの方法は後に大人を対象とした形にも整えられ、開発予定地の将来的な利用者とデザイナーの間に確かなコミュニケーションを生むものであるとして各地で活用されています。


2-3.Co-Design Group (コー・デザイン・グループ)

Co-Design Groupは、キングさんが1979年に設立した非公式な専門家組織です。メンバーは、かつてキングさんの生徒だった人々を含む建築家や都市計画者、リサーチャーなど。どの人も作画技術があり、子供や一般人を対象としたワークショップを運行する技術を身につけています。活動の拠点は西海岸のバンクーバー市周辺(BC州)および内陸部のカルガリー市周辺(アルバータ州)です。現在までに378箇所のコミュニティーで地域の将来作りにかかわり、州、カナダ、およびインターナショナルの様々な賞を受賞しています。


3-1.参加者

当日の参加者は約50人。ただ、ワークショップ関係者や大学の係りの人たちなども何人もいて、全く平等に意見を出し合っていたので、一般の参加者の正確な数は把握できませんでした。年齢層は、先生に引率された高校生のグループから80代と思しき学生らしき人まで、幅広く参加していました。ブチャナン・ビル群の植生をすべて把握している年配の造園デザイナーの姿もありました。美術学部の教職員らしき人々からの発言も随所で聞かれました。大学卒業生など、寄付を求められる立場の人々の参加もあったようです。しかし、現役の美術部学生らしい若者たちの姿はそれほど多くなく、発言も少なく、多少の違和感もありました。



3-2.ワークショップの流れ

ワークショップは、ブチャナン・ビル群内の建物の一階ロビーで行われました。かなりの広さがあり、隅の方に椅子が50人分ほど並んでいます。もう片方の隅には受付があり、お茶とコーヒーなどの準備もありました。受け付けて名前を告げると、白いシールにマジックで名前を書いて名札をつけるように言われます。さらに、写真撮影とビデオの収録もあるので、それに同意するかどうかを聞かれ、書類にサインをするように求められました。

定刻になっても、人々は方々に集まってお喋りをしていて、時間だから始めようという気配はありません。ようやく何となく席が埋まっていき、なんとなく始まります。全体の流れとしては、まず開会の挨拶がかなり長いこと続き、続けてワークショップのルールの説明がありました。それから開発予定地の完成したところを想像するタイムラインと呼ばれる過程があり、どんな様子になっているか、様々なアイディアを出します。

その後で実際に予定地を見ながら更にアイディアを練ります。昼食の後は部屋に戻って様々なアイディアを形にする作業が行われます。これは同じく何となくばらばらに取る休憩時間を挟んで3時間も続きます。参加者のアイディアをアーティストが形にしていくというものです。最後に出来上がったイラスト画をずらりと並べ、盛り込まれたアイディアを表にして全員が評価します。それから人々が部屋のあちこちでお喋りしている状態のままで閉会の挨拶があってお仕舞い、というふうに、終始カジュアルに行われました。

なお、この日のワークショップで作られたデザイン画は、さらに多くの人の意見を聞くために、関係者の人通りの多い場所で展示されました。


3-3.開会

まず、美術学部の学部長による挨拶がありました。何十年も前から何とかしなければという意見が出ていたそうなので、やっと実行の運びとなったことが嬉しくてたまらない様子が伝わってきました。雨の多い気候であること、教室の横なので静けさが必要、など、考慮すべき点は多々あるけれど、学生が居心地よく感じる生気のある場所にしたい、とおっしゃいました。

次に、大学所属の建築家からの挨拶がありました。このワークショップや改装計画に関わった様々な人たちを笑顔で紹介して、感謝の言葉を述べられました。参加者に対しても、天気の良い週末の一日をこのワークショップのために割いてくれたことを感謝し、人々の参加がいかに重要であるかを強調なさいました。

さらに、スタンレー・キングさんの挨拶がありました。これはそのままワークショップへの導入でした。暖かく輝く穏やかな目を参加者に向けて、「あなたはこの場所を大切に思っています。素敵なところに生まれ変わったこの場所で、あなたは何をしているでしょうか。何が感じられるでしょうか。周りでは何が起こっているでしょうか。想像してください」とおっしゃいます。

そして、問題に注目するのではなく、理想像を思い描いてその特質を掴もうとするのがワークショップの狙いであることを強調されました。作画技術のある専門家たち(以下、アーティスト)は参加者のアイディアを視覚で認知できるものに翻訳するのが仕事だ、ということも解説なさいました。


3-4. 発言のルール

続けて、キングさんが発言のルールを説明なさいました。これはとても重要なルールなので、大きな紙に大きく印刷して、会場の一番目立つところに2枚も貼ってあります。ルールは3つあります。

一つは、「私」を主語にして話しなさい、というもの。「私たち」という言葉を使って自分以外の人の意見も代表して述べてはいけません、という注意です。「私」を主語にすることによって、自分自身の意見を情熱と確かさをもって述べることができるからです。

二つ目は、解決策を出そうとするな、というもの。デザインがかもし出す効果について語り、あらゆる可能性を考慮しなさい、と書いてあります。これはたとえば、「静かな場所、鳥の声の聞こえる場所」というアイディアを思いついた場合に、「野外パーティーを開きたい」というアイディアをどう扱うかという問題を解決しようとするな、ということです。そういうのは他の様々な専門的な制約などを考慮しなければならない専門家の仕事であり、ワークショップの目的には沿わないものだからです。

三つ目のルールは、他者のアイディアを非難するな、というもの。どれかのアイディアが気に入らないなら、否定しようとするのではなく代替案を出しなさい、どんなアイディアでも自由に流れ込めるようにしなさい、と書いてあります。

これらのルールが存在するのは、建設的な議論をするにあたっては互いを尊重することが欠かせないからです。自分自身を尊重することも同じく大切であり、くだらない思いつきかもしれない、と恐れる必要は全くないということを理解してもらわねばなりません。そのため、ワークショップの本番の前にこれらのルールをしっかり説明するのです。

ここで、さっそく質問がありました。「ローラーブレード禁止」というような、何かを規制するアイディアを出してもいいのか、という内容です。発言のルールに関するものですが、司会者はこれに対して「それでもいいですが、できればそれを実際の自分の行動に置き換えて想像してください」と笑顔で返答しました。ローラーブレードをするな、ではなく、寝転んでいる、ジョギングをしている、などのアイディアを挙げることを薦めているのです。規制は実際的な解決策に当たり、ワークショップの目的には沿わないからです。

3-5.タイムライン

参加者の前の壁には、縦1メートル、横3メートルくらいの大きな紙が貼ってありました。真ん中には水平な線が一本引かれていて、さらに太陽の動きを示す線が弧を描いて全体に引かれています。水平の線には早朝6時から翌朝6時までの時間が刻まれています。ワークショップの最初の段階は、完成した中庭の様子を時間ごとに思い浮かべ、それをこの紙に書いていくというものです。また、向かって右横には縦1メートル横50センチくらいの別の紙があり、それには「特別なイベント」と書かれていました。

進行役をしたのは、Co-Design Groupのメンバーの一人、チャック・スミスさん。スミスさんは、紙の前に立ってキングさんの発言を繰り返しました。「すでに完成したこの場所で、早朝6時に何が起こっているでしょうか。季節はいつでも構いません。毎日の出来事でなくて、特別な日の様子でも構いません。」会場の反応は活発で、すぐさま「昨夜のどんちゃん騒ぎの後片付けをしている」という声が上がりました。あちこちから笑い声が上がり、スミスさんも笑いました。しかし、冗談半分の意見なので笑い飛ばしてお仕舞いではなく、ちゃんと「では、掃除をしている、ということでいいですか?」と言ってちゃんと記入されました。

アイディアは、最初はポツポツという感じで出ていましたが、やがてどんどん手が挙がり始め、大きな紙がどんどん埋まっていきました。私も手を挙げて、「雪かきをしている」というアイディアを出しました。これは、そんなに雪の多くない町で桜の美しい春に思いつくには妙なことであったかもしれません。でも、「えっ?雪かき?」という感じでちょっと驚かれましたが、「じゃあ、それは別紙の“特別なイベント”の方に書いておきましょう」と言って、ちゃんと受け入れていただきました。後からは同行した友人と一緒に「足湯に入っている」という冗談のようなアイディアも思いついて、でも一応言ってみたら、これも「水に親しめる設備」として書き込んでいただきました。

このように、発言は終始肯定的に迎え入れられました。コンサートをしている、読書をしている、などの相反するアイディアであっても、どちらかを否定することなく書き込まれました。「それはいい、面白い」という言葉が何度も発せられました。「こんな思いつきは馬鹿みたいじゃないだろうか」と怯える必要がないので、参加者も安心して発言できるし、楽しく考えることができます。手を挙げても競争率が激しくてスミスさんに気付いてもらえないほど、たくさんの発言がありました。
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by ammolitering7 | 2013-01-23 03:26 | ワークショップ

2009年4月ワークショップ2

もう少し、中庭の様子など。
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すばやくスケッチをするアーティスト。
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もう一つの中庭で。輝く80代、スタンレー・キングさん。
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ランチにはピザが出ました。ベジタリアンが多い町なので、肉なしのも用意してあります。食事をしながら、くつろいだ雰囲気の中で視察と議論が続きました。
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お昼のあとは、部屋に戻ってイラスト画を作ります。参加者のアイディアをその場で絵にしてくれます。
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イラスト画を描く用紙の左上には、こんな注意書きがありました。自分の感覚を大切にしろ、というものです。
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テーマごとに分かれたグループが部屋の方々に集まり、それぞれのイラストを描きます。
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出来上がり。3つの活動を表す3つのイラストが描いてあります。どれも最初は自分に当たる人物から始められます。その周りの様子はどんなふうか、というふうにしてイラストを広げていきます。私が出したやや子供っぽいアイディアも、馬鹿にせずに聞いてくれました。木は花が咲く木で、鳥の巣箱があって、というものです。

絵の左には評価表がついています。絵の中のいろんなアイディアをリストにしたものです。
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イラスト作りのために用意された時間は丸々3時間。でも、それでも足りずにがんばる皆さん。通りがかりの人も飛び入り参加して、人だかりになっています。
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もう一人のアーティストをさかさまになって手伝うアーティスト。
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最後はアイディアの採点です。特徴的なのは、「良い、まあまあ、悪い」ではなく、「すばらしい、工夫が必要、いいアイディアではあるが他のところに向く」という評価をすること。ちょっとした表現の仕方ではありますが、他者の思いつきを頭ごなしに否定しない姿勢が現れていると思います。
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評価が分かれています。。。
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by ammolitering7 | 2013-01-23 03:25 | ワークショップ

2009年4月19日に行われたワークショップ

今日はかねてよりの念願だったスタンレー・キングさんのワークショップに参加しました。キング氏はイギリス出身の建築家であり、教育者でもあります。現在ではもう引退なさっているのですが、どうも全然引退したような素振りがなく、現役のワーカホリックにしか見えません。長年の実績を買われ、何かとややこしい仕事を請け負っていらっしゃるようです。

キング氏は、建築家であり教育者でもあるというユニークな背景を活かし、都市計画における独自のプログラムを作り出しました。「コー・デザイン」(一緒にデザインする)というそのプログラムは、カナダ内外の都市計画プロジェクトにおいて非常に有効であるとして高く評価されています。

どのような内容かというと、都市計画の予定地が挙げられると、その場所に関係する人々をあらかじめ招いて、極めて肯定的な雰囲気の中で人々の声を聞いて集約する、というものです。このプロセスには小さな子供も含まれますし、コンピューターなどに馴染めないお年寄りでも気軽に参加できるよう、イラスト画の作成などすべてが手作業で行われます。

このワークショップについては近いうちにまた詳しくまとめようと思いますが、今日はとりあえず和やかで活発なワークショップの様子を簡単にご紹介します。

会場は地元の大学の一角にある建物。中庭が荒れているので、それをデザインしなおそう、というのがテーマです。近くには見事な桜の木がありました。
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お茶とコーヒーなどのサービスがあり、ランチにはピザも出て、さらにおやつの時間にはクッキーまで出てきました。でも、これで完全無料のワークショップなのでした。10時から5時まで。
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ワークショップでのルールが書いてありました。大きなポスターにでかでかと書いてあって、それが2枚も貼ってあります。内容はこういうことですが、人と人がコミュニケーションをとるうえでとても大切なことだと思います。キング氏との会話はいつのとても快適なのですが、それは彼自身がこれらのことを常に実行していらっしゃるからだと思います。
1.自分の意見だけを言いなさい。「私たちは」という言葉で自分に正当性を持たせようとするな、というようなことです。
2.解決策を出そうとしてはいけません。結果的な状態を描写してください。
3.人の意見を否定してはいけません。反対なら代替案を出しなさい。
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会場には、こんな大きな白い紙が貼ってありました。真ん中に水平の線が一本引かれ、太陽の移動を示す線が引かれています。
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会場のセットアップは、最初はこんなふうでした。
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中庭が新しく生まれ変わったところを想像して、一日にそこで自分がしていることや回りに感じる様子などを書いていきます。司会の人が人々に発言を促し、少しずつアイディアが集まり始めました。まもなく「はい!」「はい!」という感じであちこちから手が挙がるようになりました。
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中庭の現状はこんな感じ。巨大なゴミ箱がいくつも並んでいます。写真には撮りませんでしたが、空き缶を集める浮浪者の人が忙しく漁っていました。雑草は伸び放題、金属の手すりは折れ曲がり、芝生は半分泥、床のコンクリートはひび割れ、、、という有様です。
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たくさん出されたアイディアを5つに分類し、参加者はそれぞれ自分の関心に基づいてグループに分かれました。それぞれにグループに一人のアーティスト(建築家)がついて、みんなで中庭にでました。現場を見ながらさらにアイディアを出し合います。
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by ammolitering7 | 2013-01-23 03:23 | ワークショップ

コ・デザインの一例

今日は用事で遠くの高級住宅地に行きました。これは教会に付属した学校みたいな建物ですが、何だか古い小説か何かの舞台になりそうです。
I went to a fancy neighbourhood far from my area today. This is a school, I think, that belongs to a church. It looks like the scene from an old novel.
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ここはかつて線路だったのですが、廃線になったのでその跡地を市民菜園にした、というものです。緑色の細い帯がずーっと続いています。このサイトでときどきご紹介する建築家のスタンレー・キングさんが関わったプロジェクトの一つです。彼が取るのは、近隣の住民の声をよく聞いて、様々に利害の異なる大勢の人々から理想像を引き出して現実化する、という手法です。
There used to be railroad here. After they stopped running the trains here, the citizens of the area gathered under the guidance of an architect/city planner Stanley King, my dear friend, and decided to transform the long stretch of land into the citizen's gardens.
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記念に踏み切りマークを残してあります。
They left this as a memoir.
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すぐ横には環境保護を考えるシティー・ファーマーズ(都会の農民)というグループのオフィスがあります。これは市役所の管轄にあります。
Right next to the gardens is the office of the City Farmers. This is a project under the City of Vancouver.
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水を節約するための方法とか、堆肥の作りかたとか、いろいろ指導しています。裏にはちゃんと小さな畑もあります。
They teach many subjects like composting, conserving water, etc. They have little garden in the back.
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雨水を溜めるシステムです。
Rain water collection system.
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裏の畑の入り口。屋根の上にも何かいろいろ植わっています。
Entrance to the garden. There are plants on the roof, too.
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説明板いろいろ。農薬などを使わずに自然な方法で芝生の世話をする方法、堆肥の作りかた、その他いろいろ説明してあります。見ていたら、フレンドリーなおじさんが出てきて「どうぞ、どうぞ。入ってらっしゃい」と招いてくださるので、中に入って見学しました。
When I was looking at these panels, a friendly man came out and invited me into the garden.
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これはトイレ。水洗でもなく汲み取りでもなく、自然に土になるタイプだそうです。全然臭くないのです、これが。
A natural toilet that doesn't use city water. It is not smelly at all.
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トイレの説明板。太陽熱を利用しているのだそうです。
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木でできた揺れるベンチ。ロマンチックだけど、座り心地はどんなでしょう。
Wooden hanging bench. So romantic, but I wonder if it's comfortable.
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畑の様子。住宅地の真ん中ですけど、それにしては広くて充実しています。
The garden is good size for being in the middle of the residential area.
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キノコの木もありました。私もかつてこんなのでシイタケを育てていたことがあります。取れたてのシイタケをかじってみたのですが、大間違いでした。白いマッシュルームは生でも食べられるので、まさかこんなにものすごいカビの味がするとは思わなかったのです。ちょっとかじってすぐに吐き出したのに、強烈なカビの味が2日くらい口の中に残っていました。キノコは今でもあまりたくさんは食べません。キノコはやっぱりカビなのです。
Mushroom logs. I used to grow mushrooms like this, too. I picked the fresh shiitake off the log and bit it. The white button mushroom is sometimes served raw, so I didn't suspect that fresh, raw shiitake tasted so extremely, violently moldy. I spit out immediately, but the overwhelming taste remained in my mouth for 2 days or so. I don't eat mushrooms too much now. They really are fungi.
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ミニ温室。レタスが元気に育っていました。
Mini green house. There were lettuces growing in it.
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これは蜂の巣なのです。蜂蜜を集める蜂とは違う種類の蜂です。細長いところに入り込んで卵を産みます。この蜂は刺さないのだそうです。蜂蜜も集めないけれど、受粉の仕事はミツバチよりもよくするのだそうです。日本の温州ミカンの受粉にはよく使われる種類の蜂だ、と係のおばさんが説明してくださいました。そうだったのか、知らなかった。うちの実家の辺りは温州みかんの産地なのです。こんな蜂いたかな。これに似たハエならいたけど、と思いました。山のほうにたくさんいるのでしょう。なお、カナダには800種類くらいの蜂がいるそうです。
These are mason bee nests. They don't sting. They don't gather honey, either. But they pollinate more than honey bees do. The gardener told me that mason bees are used in the mandarin growing regions in Japan. I'm from exactly there, but I had no idea that they are there. She told me that there are about 800 kinds of bees in Canada. I had no idea about this either. So little I know!
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蜂の巣の中身です。開いて見られるような特別な巣を作ってあるのです。
Inside the nest. These are specially made for showing.
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:41 | ワークショップ

グランビルアイランドツアー4

グランビル・アイランドには狭くて曲がった路地がたくさんあります。直線だらけのカナダの普通の町並みとは違うので、私はここが好きなのです。これは一見すると小川みたいな細長い池。
Granville Island is full of narrow, winding paths, unlike the rest of Vancouver and other Canadian towns which are mostly made of way too many straight lines. I like this place for this reason. This is a narrow pond which looks like a stream.
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船のアート。 レストランの宣伝です。
Boat as an artwork. It is an ad for a restaurant.
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細長い風船で凝った帽子を作って売る人たち。カナダでは何かというとこういう風船細工の人が出てきます。どの人も上手なものだなと思いますが、こんなに凝ったのを作る人は珍しいです。
These people were making and selling some very complicated balloon hats. Selling balloon craft is common in Canada at festive occasions. But not very often I see such intricate works.
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広場でハーモニカを吹くおじさん。この他にも、一人で歌ったり踊ったりしていました。全域が駐車場みたいなグランビル・アイランドですが、この広場のように車の入れない場所もあります。スタンレーさんは、「車が入れない場所では子供たちの振る舞いがいかに伸びやかになるか、 ご覧なさい」とおっしゃいます。
A man playing harmonica in a car-free courtyard. He also sang and danced to entertain young audiences. Even though most of the Island resembles a complicated parking lot, there are some places where the vehicles are prohibited. Stanley said, 'Look how the behaviour of children change in a car-free place.'
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昔は港のぎりぎりまで鉄道が通って荷揚げなどを行っていました。これはその線路の一番端っこの留め具(?)を名残として残してあるものです。線路は今でも全域に残されています。地面も石畳のままになっている部分も多いです。
In the past there was a railway stretched to the very edge for the ease of transport from the shore. These stoppers are left as a memoir of the history. The rails are also left throughout the Island. Some of the ground are covered with stones rather than asphalt, too.
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これは名札シール。カナダでは見知らぬ人々が集まるときにこうやって名札シールを貼るのが一般的です。それにしても寒かったです。海辺なのでなおさらです。ここまで約一時間半かけて歩きましたが、凍えそうになりました。
A name tag sticker is common in Canada when strangers gather. It was so cold at the walk. We had walked about a hour and half so far. I was freezing.
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そこでスタンレーさんが「このまま水辺を歩く予定でしたが、ちょっとマーケットの中を通りましょう」と提案しました。全員一致で賛成して、ぞろぞろとマーケットへ。グランビル・アイランドにある建物の多くは昔の工場の建物をそのまま残して改装したものです。「この荒地をどうする」という議論のあった70年代当時は、北米の都市計画の世界では大型のスーパーマーケットやショッピングモールがトレンディーで近代的だと考える風潮があり、道路に関しても水辺に高速道路を走らせるのがファッショナブルでした。鉄腕アトムの未来都市みたいなものでしょうか。そんな中では、ごみごみしたマーケットはスラム的だと考えられていたのでした。でも、スタンレーさんたちが市民から幅広く声を集めたら、スーパーマーケットやモールが欲しいという声は皆無に等しかったのでした。グランビル・アイランドは市民の声が可能な限り直接反映されているのです。
Stanley suggested that we all walk through the market instead of walking along the shore. Everyone agreed to this proposal, and we walked in. Many of the buildings on the Island used to be factory buildings. They were simply renovated, and many of the machinery were left intentionally as a memoir. In the 70s when they were discussing about the development of the Island, it was trendy to have huge supermarkets and shopping malls. It was also fashionable to create a stretch of highways along the shoreline. Those things were considered modern and sophisticated, and public market was considered to be slam-like. However, when Stanley gathered people's voices, there was hardly anyone wanting such things. Granville Island was created by reflecting the voices of the citizens as much as possible.
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マーケットに入るにあたって、スタンレーさんは参加者に「色に注意してください」とおっしゃいました。「何の色ですか?」と聞いたら、「何でもです。人々の色、商品の色、すべてです」というお返事が返ってきました。スタンレーさんが人々の声を聞くにあたっては、身体的な感覚が重視されます。「理想的に完成したところを想像してください。そこにいて、何をしていますか?どんな感覚がありますか?」と聞いていくのです。音、匂い、色、形、肌に触れる風の感覚。。。北米の都市計画の世界で「グランビル・アイランドのような」という言葉が一つのスタンダードとなっているのは、このような配慮の結果と言えるかもしれません。
Before we entered the market, Stanley told everyone to pay attention to the colours. I asked him 'Colours of what?' Then he answered 'Everything. Colours of people, products, everything.' When he gather voices from people, the bodily sensation gets much emphasis. He asks 'Please imagine being in the place after is completed. What are you doing there? What do you feel?' Sound, smell, colours, shapes, the feel of the wind on the skin... It is little wonder that in the world of city planning the phrase 'Like Granville Island' is a standard.
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天井を見上げると、10トン、とか書いた工業用の機械がありました。これまでにも何度も来たことのある場所ですが、全然気がつきませんでした。当たり前のことですが、やっぱり詳しく知っている人と来るのと一人でぼんやり歩き回るのとでは結果が全く違いますね。ぼんやりの良さはそれなりにあるとしても。。
Stanley pointed to the ceiling. When I looked up, I saw that there was this big machine up there. It is so much more rewarding to come to a place with an expert than wandering on my own. I have been to the market many times, but I never noticed these things.
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こんなのもあります。
Another machine as a memoir.
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多少暖まって外に出ました。コーヒーを買っている人たちもいました。スタンレーさんに「買ってあげましょうか?何でもお好きなのを買いますよ」と熱心に勧めている参加者もいました。これは船を修理するところだそうです。
We walked out of the market slightly warmed up. Some people bought coffee in the market. One of the participants was eagerly offering to buy a cup of something to Stanley. This place is for repairing a boat.
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これも。それにしてもスタンレーさん、傘に帽子に長いコートと英国紳士そのもののいでたちです。
Here as well. Stanley looks so British by the way, with his hat, umbrella, and a long coat.
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写生をする人。名画ができたかな?
There was an artist sketching for a masterpiece.
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そろそろツアーが終わりに近づいてきました。車の入れない道を歩きます。グランビル・アイランドの外には大きな駐車場がないので、全域がごちゃごちゃとした駐車場みたいな感じになっています。これはグランビル・アイランドの抱える問題の一つであり、外に大きな駐車場を作って車の乗り入れを制限するという案もあるそうです。それはいい案だと思うのですが、そういう大きな駐車場を作ってしまうと、そこがどうしても「死んだ」空間になってしまいます。せっかくいろんな要素がごちゃごちゃに共存して生命感をかもしだしている地域なのに、だだっぴろい駐車場でそれを壊してしまうのは惜しい気もします。地下に作るとかして工夫する必要があるのではないでしょうか。なお、グランビル・アイランドには信号がなく、「停止」などの標識もありません。これは「裸の道」(ネイキッド・ストリート)と呼ばれる試みです。こうすることで運転者は標識や信号ではなく実際に自分の周囲に注意を払うようになるそうです。制限速度の表示もありませんが、みんなゆっくり運転しています。狭くて人通りが多いのですから、当然そうなるのでしょう。30年間に救急車が来るような事故は一度も起こっていないそうです。
We are nearing the end of the tour. We walk on a car-free path. Since there is no huge parking lot outside of the Island, the whole place looks like a huge messy parking lot. This is a problem at the Island. There is a thought of making a big parking lot outside, but I personally think that if such a big parking lot was made it would create a dead zone that is contradictory to the mixed, lively atmosphere of the Island. Maybe some underground parking facility? Granville Island has no traffic light nor signs. This is an attempt called 'naked street'. Stanley said that drivers pay attention to their actual surroundings rather than just looking at the traffic signals. Everyone drives slowly here, too. The roads are narrow and winding, and there are lots of pedestrians happily paying no attentions to the traffic. Drivers inevitably become careful. In the 30 years of operation, there has been no accidents that required emergency vehicles.
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これはゴミ捨て場。すぐ近くを通っても全然匂いません。他にもゴミやリサイクルための集積場があり、周辺地域の住人が堆肥になるゴミなどを持ち込むことも可能です。グランビル・アイランドにはネズミの問題があって、頭を痛めていたそうです。でも何とか解決したそうです。この地域では鳥にエサをやることが禁止されています。池の鴨にパンを投げるとかそういうのではなく、庭などに鳥のエサ台を設置して与えることです。鳥はつついて食べるので、残りがたくさん地面に散らかります。それを狙ってネズミが集まるのだそうです。
Garbage collection area. It didn't smell at all even when I walked right by it. There are also other garbage lot on the Island. Granville Island used to have some rodent problem, but it is solved now. The residents in the nearby area are not allowed to have bird feeders, though. The birds are messy eaters. They scatter the seeds all over the ground, naturally attracting rats and mice.
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出発したところに戻ってきました。これは雨の日のためのピクニック場です。隅っこのほうにはバーベキュー施設みたいなのもあります。学ぶところの多い、楽しい2時間でした。
We came back to the spot where we started. This is a picnic place for the rainy weather. There is even a barbecue facility in a corner. It was a very enjoyable 2 hours. I learnt a lot.
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帰り道、鴨が丸くなって寝ていました。寒いもんねえ。私も丸くなって陽だまりで寝たいところですが、午後からの仕事に急いだのでした。
On the way back, I saw many birds curled up. I wished I could do the same, but I rushed to work instead.
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みなさんもバンクーバーへお越しの際はぜひグランビル・アイランドと周辺地域の散策をお楽しみください。地図などの資料も充実しています。
If you visit Vancouver, please make a point of visiting Granville Island, the starting point of this beautiful city.
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:37 | フォールスクリーク

グランビルアイランドツアー3

一人で静かに時間を過ごせる場所、というリクエストも多く、そのための工夫もたくさんなされています。これは水際に作られた小山ですが、自転車で来て読書をしている人がいました。ベンチは随所に設けられています。一人でギターを弾いている人もいます。しかし、小山のてっぺんのカナダの旗。。。これが日本だったら日の丸がパタパタとたなびいているのですね。なお、水の上では音が遠くまで響くので、この特性を利用して水上音楽会をしたいというアイディアがあるそうです。
Many people requested a place where one can spend some quite time in solitude. In response to that, there are many arrangements to make it possible. This is a little hill by the water. There was a man who came with a bicycle and was reading. There are many benches on Granville Island. It is a little strange to see the flag on top of the hill for me, probably because I can't help but imagine this same situation in Japan where the national flag of Japan is on top of a little hill. That's so patriotic it spooks me. Not that I dislike my country or don't respect it, but I think that people in newer nations have different kind of attachment to their national flags.
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現在改装工事中ですが、これはカナダで初めての屋外レストランです。3階建ての建物にコの字型に囲まれた中庭みたいなところです。ここのすぐ左側の建物の一階部分は、普通の屋内レストランになっています。でも、その上の部分とか、他の建物とかは何だか用途がよく分からない様相をしていました。グランビル・アイランドにはホテルや居住地はないはずですが、簡単なアパートみたいに見えます。「これは何ですか?」とスタンレーさんに聞いてみたら、「さあ。。。」という正直な答えが返ってきました。しまった、ご存知ないことを聞いてしまった、と思いました。スタンレーさんは参加者からの質問にも答えながら解説をなさいました。幾つもの質問に詳しく答えられる専門家ですが、それでも知らないことがあったのかと思うと面白かったです。参加者の中には都市計画についてかなり詳しい方も何人かいらっしゃいました。活発な質疑応答が彼らも含めて行われていました。
It's under construction right now, but this place is the first open-air restaurant in Canada. It looks like a courtyard surrounded by 3 story buildings in on 3 directions. Part of the building is a regular restaurant. But the rest of the buildings look like motel or some simple apartments. I didn't think that there were people living on the Island or there was a hotel, so I asked Stanley what they were. He gave me a honest answer of 'I don't know.' He was answering many questions from the participants throughout the tour. It was interesting to know that even Stanley didn't know everything! Some of the participants were cognizant of city planning. Lively discussions of questions and answers were exchanged between them, Stanley and other participants.
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これは遊覧船。一回乗りたいと思いつつ、一度も乗ったことがありません。これは個人の企業家が始めたビジネスだそうです。グランビル・アイランドそのものはもともと市の土地だったので、開発は税金でまかなわれました。現在では観光の中心地として利益もあるので、維持は多少の補助金の他は主にアイランドで操業する私企業によってカバーされているそうです。
Small boats for sightseeing. I have been wanting to have a ride on one of them, but it hasn't happened yet. This was started by the private entrepreneur. The Island itself was a city owned land, so the development was done using tax money. But now the Island is operating mostly on its own with only small public funding.
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ここは水上住宅が密集している船着場(?)です。両腕を広げれば両隣の家に当たるほどギチギチです。こんなところに住むってどんな感じでしょう。家の中の花瓶なんか、全部固定されているのでしょうか。
Many boathouses are clustered together so tight. I wonder how it feels to live in one of these houses. I wonder if everything in the house such as verse are fixed on.
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水上住宅地の入り口。
The gate to the boathouse village.
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グランビル・アイランドには工業地帯だった歴史を語るために随所にその名残が残されています。これはクレーンです。右下にちょこっと写っている丸くて赤いのは、鉄の塊です。建物とかを打ち壊すのに使っていたのだそうです。あいにく、というか、当然、と言うか、クレーンに登るためのはしごは取り外されています。ちょっと残念です。
There are many industrial bits left in the Island as memoir. This is a big crane. The red round thing you can see on the down right corner is a huge metal ball used to demolish buildings. Unfortunately, or, of course, the ladder to climb up the crane has been removed. Too bad!
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エミリー・カーという名前の美術大学です。エミリー・カーはカナダの有名な画家ですが、どうも私はよく知らないというか、良さが分からないというか。。。カナダ人は自然の絵が好きです。かつてエミリー・カーを含む7人の有名な画家のグループがいて、「7人組」(グループ・オブ・セブン)として知られていましたが、カナダの自然を描いた彼らの作品は根強い人気があります。なお、この大学は人気があって学生も増えたので、どこかもっと広いところに移転するそうです。でも、グランビル・アイランドからアート系の若者たちの姿が消えてしまうことを惜しむ声があるそうです。
An Art University called 'Emily Carr School of Art'. Emily Carr is a famous Canadian artist, but I don't really know her works. There are other famous Canadian artists called 'Group of Seven', but again I don't know them very well. Canadian people like their nature paintings very much. This school is very popular, and the number of students increased a lot. The place became too small to accommodate them all, so they decided to move some place else in the near future. Many people will miss the presence of young artistic people on the Island, though.
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これは現在でも操業を続けているコンクリート工場。グランビル・アイランドを全面的に作り変えたときに、ついでに移転させなかったのは面白いなと思います。でも、これがこうして現役で残っていることはグランビル・アイランドに明らかな多様性を与えているし、個人的にはいいなと思います。
This is a concrete factory which is still operating. I think that it is quite interesting that they didn't force the factory to relocate when they rebuilt the Island into the public gathering place. I personally think that their presence adds great variety to the Island. I like the dynamics it creates.
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工場の前にある機械仕掛けの、、、何だか知らないけど鉄のボールがあちこち移動しながら、からくりを動かしたり、音を立てたりしながら落ちていくというもの。催眠術にかかったように長時間見つめている人もいます。
Some kind of art in front of the concrete factory. Some people spend a very long time in front of it looking mesmerized.
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工場の脇には二酸化炭素の入ったボンベがありました。ちょいと柵を乗り越えればすぐに届くところです。こんなとこに置いといていいのかな、と思うけど、別にいいのでしょうね、カナダはいい加減ですから。
These tanks are place within the very easy reach of public, even children. I'm rather surprised to see them there. How easy-going Canadians are!
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トーテムポールを作る作業場。
Totem pole workshop.
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ラテン系の音楽を演奏してCDを売る人。どういうわけか、どこに行ってもこういうラテン系の音楽家がいるのです。耳障りと言っては申し訳ありませんが、ああ、またいるな、と思ってしまいます。アンデスの山奥で遠くから聞こえてくるなら哀愁もあっていいと思いますが、マイクを通した音量を都会の真ん中で聞くのは多少辛いものです。
For some mysterious reason, these Andes musicians are everywhere in Vancouver. I like their music, but I would appreciate it more if I listen to it on top of Andes Mountains, not in the city through microphones. They can be quite annoying.
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:33 | フォールスクリーク

グランビルアイランドツアー2

アイランドのちょっと手前の公園。周辺一帯は一年中緑の絶えない素敵な庭園が広がっています。
There is a nice little fountain in a park in front of Granville Island. The area surrounding the Island are always well kept, with greenery throughout the year.
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入り口です。グランビル・アイランドはもともと海が狭くなった入り江(?)に造られているので、橋を架けるにも最適なところです。したがって、、、そう、大きな橋の下にあるのです。
This is the entrance to the Island. Granville Island is located at the place where the creek is narrow, which is also ideal for making a bridge. As a result, the Island is just beneath a big bridge.
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犬と共に走る人がいたり、乳母車を押してる人がいたり。車椅子も多いです。水辺なのでボートがたくさんあります。
There are people running with their dogs, pushing a stroller, riding a wheelchair... lots of pedestrian traffic here. There are also lots of boats.
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子供のためのマーケット。おもちゃ屋さん、子供服屋さん、子供のための遊技場などがあります。
Kids market. There are toy stores, children's clothing stores and playground in it.
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これはビール工場。おいしいのだそうです。私はアルコール抜きのビールなら好きです。ドイツ製の真っ黒いのもあって、これが甘くておいしいのです。ここでも造ってくれないかな。
Brewery which makes beer. I hear they are very good. I like non alcoholic beer. I particularly like the very dark one from Germany. It would be very nice if these people make it.
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これはシアター。映画館ではなくて劇場です。グランビル・アイランドはバンクーバーのアートの中心地ともいうべき場所です。この他にも、美術大学、画材屋さん、いろんなアーティストや工芸家のスタジオやお店がたくさんあります。
A theatre. It's not a movie theatre, though. Granville Island is the art central in Vancouver. There are Art University, art supply store, artist studios and craft stores here.
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公民館です。週末でも活発な活動をしています。
A community centre. Very lively even on the weekend.
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カナダ・グース。アヒルですね。繁殖力が強くて非常に気性が荒い鳥です。しかも糞がすごいのです。カナダ政府はその昔、何を思ったかこれをイギリスに寄付しました。カナダがイギリスで嫌われているのはそのためです、というのは冗談ですが、今でも「何でこんなものを」という声があるそうです。でも黄色い雛はかわいいです。この鳥は渡り鳥なので、寒さが近づくと編隊を組み、哀愁のある声で鳴きながら去っていきます。カナダの風物詩なのです。
These are Canada geese, which multiple fast and are aggressive. And they drop a lot of poop. Canadian government gave these birds to the British as a gift for some strange reason. Maybe they wanted to get rid of some. Now not many British thank Canadians for the gift, I heard. But the yellow chicks are cute. These birds migrate. When autumn nears, they gather together and form V shape, and fly away, making sad sound.
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さて、何匹が生き延びるでしょう。ずっと前、近所の池に鴨の夫婦がいました。雛が7羽くらいいたのですが、一羽減り、二羽減り、、、でも最後に二羽くらいは大人になりました.
Let's see how many of these chicks become adults. Long time ago, I saw a family of ducks in the pond nearby. There were about 7 chicks. Then one went missing, two more went missing... a few became adults, though, at the end.
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さあ出発です。スタンレーさんに続いて歩きます。車椅子で島中を回れます。グランビル・アイランドは70年代に作られたのですが、その頃既に障害者団体の参加があり、車椅子での利便を考えたデザインがなされました。その当時のリクエストの中には、車椅子でキャンプができるような設備が欲しいというのもあったそうです。
Now we start. We follow Stanley. It is possible to go round the Island on a wheelchair. Granville Island as it is now were made in 70s. Back then already a handicapped people's association was involved in the designing, resulting in the handicapped-friendly facilities. One of the requests was to have a camping ground for the wheelchair users.
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テニスコート。これはリクエストの多かった施設だそうです。
Tennis court was in a big demand.
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水辺なのでカヌーやカヤックのクラブなどもあります。これはカヌー乗り場へ降りていく道。途中までは車椅子で行けます。向こう岸には低い家並みが続いていますが、これが全部工場跡地だったのです。木など見事に一本もなかったそうです。
There are canoe and kayak clubs. This is a path going down to the water for canoeing. It is wheelchair accessible part way, and there was someone on a scooter enjoying the view. On the other side of the water, there are low rising houses. All these areas used to be the industrial waste land. There were no trees.
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カナダの町にはどこに行ってもこんな変な旗がヒラヒラしています。目障りで個人的には嫌いなのですが、メッセージ性があって好まれるようです。これはグランビル・アイランドができて30年経つことを記念するものです。
Where ever I go in Canada I have to see these banners. I don't like them personally, but they are popular nonetheless, probably because they can communicate messages and add colour to the town. I don't like seeing much words in the scenery. And I find the colours added by these banners quite hollow.
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広い木道。これが島の半分くらいを取り囲んでいます。
Wide wooden path surround about half or the Island.
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グランビルアイランド地域にはあちこちに庭園がありますが、その土はオーガニックなのだそうです。これはその土置き場の看板。
There are many gardens in the Granville Island area. The soil used there are organic.
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これは人工的に造った丘。階段状になっている場所は、ときどき野外劇場の舞台として利用されたりするそうです。観客は建物の中から鑑賞します。場所が逆になることもあるそうです。
Even these hills are man-made. The step-like stages/benches are sometimes used for theatre performances. The audience can be inside the building, and other times it can be reversed and they can view the play performed inside from the benches.
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カヤックをしている人がいました。やってみたい気もするけど、怖いような気もします。夢ではいつも水が関わっているのですが、実際に水に入ることはほとんどないのです。なお、背後の家並みは南です。日当たりを考え、水辺に影が落ちないように家の高さを制限してあります。
There was someone kayaking. I want to try it, but I'm a bit scared, too. And the water here is way too cold. I often dream of water, but rarely go into one in reality. The height of the houses are restricted so that they don't cast shadow on the waterfront.
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入り江の北側には逆に高層ビルが並んでいます。バンクーバーの象徴とも言うべきガラス張りのアパート群です。
The opposite side of the creek, the north side, has lots of high-rise buildings. So much glass surface on these buildings. I don't know if I like living in it. I have never been inside one.
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:30 | フォールスクリーク

グランビルアイランドツアー

今日は友人の建築家スタンレー・キングさんが率いるウォーキング・ツアーに参加しました。場所はグランビル・アイランドという都市計画の世界では非常に有名なところです。ニューヨーク市に基盤を置く「公共空間プロジェクト」という評価システムで、北米で最も優れた公共スペースとして認定されたという実績がある場所なのです。かつてもこのブログで写真をたくさん紹介しましたが、今日はこのグランビル・アイランドの設立に直接関わった専門家であるスタンレーさんの詳しい解説を聞きながら歩いたので、改めてここに紹介しようと思います。
I joined the walking tour led by my friend Mr. Stanley King who is an architect. The tour was held at Granville Island, a very famous little island in Vancouver. It is one of the most popular sightseeing spots in the city, but it is even more famous in the world of city planning in North America and also worldwide. It was chosen as the best public gathering place in North America by the Public Space Project in New York. I have in the past already shown many photos of this place on this blog site. This time I took more photos, so here they are, with detailed explanations by Stanley. I took notes as I walked and listened. I hope I understood his talk correctly.

グランビルアイランドは、今でこそ観光客や地元の人々で賑わう素敵な場所ですが、もともとはどうしようもなく荒れ果てていたのでした。少し歴史の話をしましょう。バンクーバーという街は、19世紀初めまではグランビルと呼ばれる小さな村があったに過ぎませんでした。バンクーバーという名前ではなかったのです。グランビル村に住んでいたのは少数の開拓者たちで、彼らは主に材木のために木を切って暮らしていました。また、原住民たちもいて、入り江に巨大な土手というか堰(せき)というか、そんなのを造って、それに網を張って魚を捕ったりしていました。
Now Granville Island is a very charming place where tourists and locals visit throughout the year. But it used to be such a wasted land. Let's talk about the history a little. The city now called Vancouver used be merely a village called Granville until early 19th century. It wasn't even Vancouver. Small number of settlers lived in this Granville village. They were cutting trees for lumber for living. There were also natives who were living by fishing. They had made a huge dam(?) for fishing. Stanley was explaining this, but I can't imagine it well. This fishing dam had a net on it. When the tide came in, fish also came in. When the tide went out, fish also tried to go out, but they were caught by the net. Poor souls... My grandfather used catch a little fish from time to time by a towel in a stream right in front of the house. The family didn't live on his harvest, fortunately. It was just for fun for him, but I suppose we were eating them, too. The little stream became polluted later. No more fish, no more fishing. Today the stream is not even there. It is underground.

ほんとに静かな海辺の村だったのに、カナダ横断鉄道の開通、ゴールドラッシュ、それにパナマ運河の開通などの要素が組み合わさって、村は急速に都会へと膨らみました。それに伴って町の名前もバンクーバーと変更されました。バンクーバーのすぐ近くにはバンクーバー島と呼ばれる島があって、そこにはもっと前から開拓者がいて知名度も高かったので、それにあやかった名前にしたのだそうです。
Such a quiet little village it was, but things changed and it became a big city rapidly. There was a new railroad which runs across the country. And there was a gold rush, and Panama Canal opened. All these things contributed to the sudden growth. Then someone decided to change the name of this new city to Vancouver, because there is Vancouver Island nearby, which is already much better known in the rest of Canada. They wanted to associate their city to this well-known place. They didn't care about confusing me much later.

さて、こうして人口が増えてきましたが、もちろんそれは移民ばかりです。土手で魚を捕っていた原住民たちは追い出されてしまいました。その頃には土手は国有地となっていましたが、膨張したバンクーバー市はこれを買い取り、埋め立てをして工業用地のための人工島を作りました。これがグランビル・アイランドなのです。ここにはたくさんの工場が建てられ、第二次世界大戦中などは工業用品の需要が高まったので、フル稼働していました。カナダで最も重要な工業地帯の一つだったのです。
Now the place was much more populated, but they were all immigrants. The native people who were fishing at the dam were forced to relocate. The dam had become national land then. City of Vancouver bought this up from the federal government, and filled it soil and then covered it with concrete. They made an artificial island which is now called Granville Island. The island was used as an industrial area. There were many factories operating there. It was one of the most important industrial area in Canada during the Second World War.

ところが、戦争が終わると途端に仕事が減り、ほとんどの工場が閉鎖を余儀なくされました。その結果、70年代になる頃にはグランビル・アイランド一帯は見るも無残な工場の廃墟となりました。廃水などによる汚染もひどかったし、産業廃棄物や廃車の捨て場にもなっていました。ほんとにどうしようもない広大な荒地だったのです。後十年もすればスラムになるだろう、と考えられていたのだそうです。
However, when the war was over, the demand for the industrial products dropped dramatically. Most of the factories were closed. As a result, by 70s, the place was a huge industrial waste land and the graveyard for the cars. People used to think that the area would become a slam in 10 years future.

これを何とかせねば、という意見が盛り上がり、スタンレーさんを含む都市計画者が広く市民の意見を求めました。そして非常に先見の明のあったロン・バスフォードという政治家の指揮の下で現在のグランビル・アイランドが実現したのでした。住みやすさにおいても世界有数と評価されるグランビル・アイランドおよび周辺地域(フォールス・クリーク)は、都市計画の成功例として北米のスタンダードとなっています。
It was such an eye sore, so people started to discuss what to do with this place. City planners including Stanley asked opinions from many number of citizens including children. Under the lead by a very foresighted politician, the new Granville Island was created. Granville Island and its surrounding area, the former waste lands, are now considered to be one of the best places to live in the world. It is a splendid success story that set a standard in the world of city planning.

今日のウォーキングツアーは、ジェーン・ジェイコブという女性の功績を記念して北米全土で一年に一度、二日がかりで行われているたくさんのツアーの一つです。彼女はニューヨークに住むジャーナリストでした。都市計画に関しては全くの門外漢でしたが、急速な近代化が進んでいた50年代から住む人の快適さを主眼においた開発の必要性を説いて地道な活動を続けました。
This walking tour was one of the many tours held worldwide in two days in North America and some other parts of the world called Jane Jacob's Walk. Jane Jacob was a journalist in New York. She was not a city planner. But she insisted on the importance of the development that has emphasis on the comfort of the residents from 1950's. That was the time that cities were modernizing rapidly.

彼女は後にカナダのトロント市に移り住み、トロントを拠点として活動を続けました。数年前にお亡くなりになりましたが、私生活では極めてプライベートな方だったので、大勢が集まる偲ぶ会などの開催もありませんでした。その代わり、彼女の熱意を引き継ぐ人たちが命日の頃に何人かの市民と町を歩いて見て回るツアーを始め、それがやがてカナダ中に広がり、アメリカにも広がり、世界の他の7つの町でも行われています。現在は世界中で370のツアーがあるそうです。たった一人の人の力が、それも素人の力が、これほどの影響力を持ち得るのですね。
She later moved to Toronto in Canada, and kept being an activist based on Toronto. She passed away several years ago, but since she was a very private person despite her being very active socially. She didn't want a big memorial in which lots of people gather. Instead, people who strongly agree with her started to have a walking tour in her memory. This is because Jane believed that the city can only be truly understood by actually walking in it. This tour eventually spread through out Canada, then United States, and then to the other parts of the world.
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今日の参加者は、ツアーを指揮するスタンレーさん、ツアーを組織するグループのボランティアの女性一人、その他の参加者16名でした。うち、男性は4人。年齢層は大学生くらいから70代後半と思しき方まで様々でした。
Participants were 16 in total, plus a young woman who was a volunteer organizer, and Stanley as a guide. Only 4 out of 16 participants were male. The age varied from people who look about early 20s to late 70s.
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スタンレーさんはイギリス人。85歳とは思えぬ若々しさです。スタンレーさんが得意とするのは、子供を含む大勢の市民から新しい開発地への思いや理想を引き出し、それを誰もが視覚的に理解できる絵に表すことです。時間をとって人々とのコミュニケーションをとることで住民に誇りや責任感が生まれます。また、スタンレーさんは押し付けの都市計画で住民との対立が生じたときに調停役として引っ張り出されることも多い方です。この写真はたまたまちょっと苦い表情になってますね。あいにく、お顔の写真は一枚しか撮らなかったのです。でも、素敵な笑顔を見せながらのツアーでした。
Stanley is originally from Britain. He has such bright, lively eyes for someone in his mid 80s. He is very good at pulling out the ideal images about the placed to be developed from citizens including children. Stanley and his crew make the images into drawings which can be viewed and shared by many people. By taking time to communicate with the residents, they can plant the seed of sense of belonging in the heart of the people, thus creating a proud, responsible residents. He is sometimes asked to work like a mediator when there is protest against the forced planning. In this photo he happens to look grim. But he led the tour by showing us many charming smiles.
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:26 | フォールスクリーク

コ・デザイン デザイン参加の手法7

第4章 建築された例

コ・デザインのワークショップから受賞歴のあるデザインが生まれる
「アイディアは理想主義的に聞こえるかもしれませんが、その結果の前には反論を引っ込めざるを得ません。単純なコミュニケーションによって、地域社会の感覚と達成に多大な貢献ができるように見えます。コ・デザインのプロジェクトが終わってから何年も経っても、それがどうやってできたかが語り継がれます。そしてその精神も生き続けます。」(注13)リン・ニューマン・マクドウェル


BC州バンクーバー市ロブソン広場
1、この有名な広場が作られたときには、人口250万人の大きな国際都市の地区全体で大きな関心を集めました。政治的な論争も過熱しました。直前に政権を握ったばかりの新しい政府はこの場所を「人々の場所」にする意図を宣言しましたが、そこには以前の政府が50階建ての高層ビルを建てる計画を発表していました。

2、複数の市民グループがこの場所のデザインについてアイディアを声高に述べ始めました。あるグループは市民によるデザイン・ワークショップを行うために私たちを招きました。それは現地から都市区画で半ブロック離れたキリスト教会聖堂で開かれました。

ロケーションの選択も更なる論争を引き起こしました。人々に愛されていたこの古い建物を取り壊す計画も発表されていたからです。

3、新聞、テレビとラジオがワークショップを予告し、大勢の記者が詰め掛けました。カナダ映画省がワークショップの様子を撮影し(”Chairs for Lovers")、イベントの様子は全国のニュースで放映されました。

4、市民の声を聞く姿勢を視覚的にアピールするために(?)政治家も参加しました。抗議する非地日とはプラカードを持ってパレードしました。通りの向こう側のホテルで行われていた会議に参加していた建築家たちもやってきて参加しました。知られているすべての利益団体が代表されていました。

5、ワークショップの準備のために生徒たちを手配するため、近隣および周辺の学区の学校訪問もなされていました。全体で、大勢の子供を含む200名以上が二日間にわたるイベントに参加しました。

6、ワークショップで出された提案には、ガラス張りの天井があって、冬は氷を張り、夏はローラースケート用にしたスケート場というものがありました。また、カジュアルにパフォーマンスを炭素秘める屋外型劇場、パラソルを出した屋外型のレストラン、悪天候のためにガラス張りにした屋根、噴水、木を植えた散歩道、木の下で座れるところ、などがありました。

7、全国的に有名なバンクーバーの建築家アーサー・エリックソン氏がワークショップでのインプットからコンセプトを作り、現場近くに特設された場所で展示しました。エリックソン氏は、見る人たちにコメントを寄せるよう奨励しました。彼はそこから受賞歴のあるデザインを作り出し、市民参加から素晴らしいものが生まれるということを証明しました。

8、今ではロブソン広場は、ちょうどワークショップ参加者が描写したように、大人も子供もガラス張りのドームの下で大きな音楽に合わせてスケートできる場所です。(ドームの上でスケートをするというアイディアも出されましたが、それは建築家にとって技術的に難しすぎるものでした。)

さらに、階段は下にある広場で行われるパフォーマンスを人々が座ってカジュアルに見ることができる「ギリシャ風劇場」になっています。

(写真)コ・デザインのアーティストと子供たちがロブソン広場のスケートドームのアイディアの核心をスケッチしている。(撮影:カナダ映画省提供、”Chairs for Lovers")

(写真)バンクーバーのロブソン広場、ワークショップで出されたローラースケートのアイディアが実現した。(撮影:シリア・キング=ベンダー)


フォールスクリークのイメージ調査、BC州バンクーバー市
1、バンクーバーのダウンタウン半島に沿った入り江の海沿いにある、住人3,000人の住宅地フォールスクリークの受賞歴のあるデザインには1,000人が参加しました。1970年代初め、市は老朽化した海辺の産業地帯だったこの場所を買い取りました。

市民投票の結果、この場所は住宅・商業地域になることが決定され、コンセプト作りのために地元の建築家が委託されました。

2、1973年、バンクーバー市は私たちに市民のデザイン嗜好を調べるように依頼しました。私たちは夏の間の3ヶ月を使って、およそ1,000人の人々にイメージ調査を行いました。調査はフォールスクリークに作られた一次的な公園、および市の他の幾つかの公共の場所で行われました。公園内には建築デザインが展示されました。

3、参加者には、北米の暮らしの側面を手書きのイラストで表した5インチ(12センチ)x7インチ(18センチ)のカラーイラストのカードが配られました。人々はそれぞれにイラストを3つに分けました。
(1)今の自分の暮らしにあてはまるもの
(2)(1)に入らなかったものの中から、してみたいこと
(3)フォールスクリークで自分がしていると思える活動

(イラスト)1973年、フォールスクリークのために市民が選んだ活動の第1位はサイクリングでした。1976年にフォールスクリークのウォーターフロントがオープンしたときの様子と比べてみてください。

(写真)フォールスクリークのサイクリング道(撮影:シリア・キング=ベンダー)

(イラスト)1973年、フォールスクリークの市民投票で上位10位内に入ったファーマーズマーケット。その後、1978年にフォールスクリークにオープンしたグランビル・ファーマーズマーケットと比べてみてください。

(イラスト)子供のワークショップでの作画。完成した子供の遊び場と比べてみてください。

(写真)フォールスクリークの子供の遊び場。(撮影:スタン・キング)

4、それから参加者は、ワークショップと同じやり方でフォールスクリークの環境のデザインの好みを議論しました。インタビューはそれぞれ約1時間かかりました。

5、集められた結果は、自然な植栽のある場所、それを取り囲む集合的な低い住宅、サイクリングと歩行者のためのウォーターフロント、そしてマーケットでした。

この結果は、高層建築とショッピングモールのある大いに都会化されたウォーターフロントを提案する以前の建築デザインとは対照的でした。

6、さらに、私たちはいくつかの住宅共同組合と、学校と遊び場のために生徒たちと親たちと、そして近くのグランビルアイランドのコミュニティーセンターのデザインのために地域社会全体と、複数のワークショップを行いました。

7、市は、受賞歴のある開発をデザインした建築家のチームを集め、イメージ調査の結果に沿ったデザインで続行しました。

8、公園は自然の景観を見事に模倣したため、ビーバーが棲み付いて何本かの木を切り倒してしまい、移動させねばなりませんでした。

9、商業的には、小さな商店と有名なグランビルアイランドマーケットがあります。
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by ammolitering7 | 2013-01-22 15:15 | 「コ・デザインの手法」